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中学生向けに書かれた「よりみちパンセ」シリーズの最新シリーズ。 書店の店頭に「毎日かあさん」第五巻とともに平積されていた。 となると、西原ファンとしてはどうしても手にとってしまう。 昨年、東京デザイン会議というイベントで西原さんを間近に見た。 割烹着姿のお母さんのイメージとは遠い、 プラダスポーツの洋服を颯爽と着こなすスタイリッシュな感じが印象的だった。 本書は、彼女が常日頃言っている、お金の話を中心に書き下ろされたもの。 お金の話を軸に、貧困層の話、格差社会の話、アルコール中毒と ギャンブルの話などが書かれている。 そして自分できちんと働いて稼いだお金がいかに貴重なものであるのか という話などが、彼女の実体験とともに語られる。 彼女の半生記としても読める。 彼女の書いた漫画「ぼくんち」や「上京ものがたり」そして「毎日かあさん」などでも その片鱗は伺えるのだが実体験を活字として一気に読めるのが 本書の魅力となっている。 前記の漫画はもっと叙情的で心情によったものであるが、 本書はもっと実際的で、彼女の考え方や感じ方がストレートに出ているなと思った。 彼女が生まれて、ものごころついてから、 夫だった鴨志田さんが亡くなるまでのことが語られる。 彼女は高知の猟師町で生まれ、アル中だったお父さんは三歳の時に死に、 そして新しいお父さんが来ることになった。 新しいお父さんは、借金をしてタクシー会社を興し、派手な生活を続ける。 高知の街では裕福な家庭だったと思われていた。 しかし、お父さんは借金まみれの生活から抜け出す事が出来ず、 にっちもさっちも行かなくなって、結局自殺することになる。 西原さんは、その頃土佐女子校というお嬢様学校に通っていたのだが、 高校の時に飲酒が見つかり退学勧告を受ける。 それには納得いかないといって、そのころは元気だったお父さんの助言もあり 学校相手に退学取り消しの裁判を起す。 その時、高校生だった西原さんは証言台で事実とは違う発言を 先生たちが平気で語ることにショックを受ける。 そして、大人であっても自分を守るためにはこうして嘘をつくのだろうか? ということを学ぶのである。 最低の貧困と社会の現実を見た西原さんは大検に合格し、 大学を受けることになる。 受験をしようとしたその日、西原さんの新しいお父さんは自殺する。 なけなしの140万円から、西原さんのお母さんは100万を西原さんに手渡し これで東京の大学に行け!と言い放つ。強い母である。 西原さんはなけなしの100万で東京暮らしを始める。 暮らし始めると100万などは必要経費として消えてしまう。 母親から月7万の仕送りを受けながら とにかく自分の力で稼げるようになりたいと思い。 自分のイラストを仕事として採用してくれる出版社を探しまくる。 その数100社以上に登ったそうである。優秀な営業マンである。 自ら稼ぐために必死で仕事を探す。 それも好きな絵を描くことで収入を得るという志を持ちつづけて。 当時、自由闊達だったエロ本業界の編集者たちが面白がって 彼女にイラストを依頼する。 その時に、文字で本文に突っ込んだりするという 西原さんらしい作風が確立したと言われている。 その頃、イラストの仕事で月に5万稼いでいた。 それだけでは生活が出来ず様々なアルバイトを経験する。 簡単に見えるような仕事の裏には「ガマン料」みたいなものが 含まれているものがあることを知る。 ホステスの仕事をやったとき、好きでもないのに 笑顔にならなければいけないことで顔面が引きつるようになった エピソードとともにそのことが語られ、 簡単でたくさん稼げるように見える仕事にも 実は過重なストレスがかかっており、 その精神的な負担に対する報酬であるというようなことが語られている。 西原さんは仕事の「やりがい」と「ストレス」との間で バランスを取って自分ならではの仕事をすることが重要であると言う。 本書を学生時代に読むことで現実的なことを疑似体験し、 働くことの大変さと素晴らしさが見えてくるかもしれないと思った。 また、今回も西原さんの凄さに驚いてしまった! 西原さんが幼い頃育った、浦戸のことについてこのように書かれていた。 貧富の差がなかったからいわゆる「貧乏人」がいなかった。 町中みんなが貧乏だと、だあれも 自分が貧乏だってことに気がつかないのかもね。 「自分にはお金がない」とかそんなことで卑屈にならなくてもよかった。
by haruharuyama
| 2009-01-21 09:10
| 読書
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