東京マラソンがますます盛り上がっている。今年はついに倍率が7・5倍。
その難関を乗り越えてきた勇者たちが東京の街を走り抜ける。
この日までに着実に練習を積み重ねてきたもの、
思うように練習ができなかったものたちが一堂に走り出す。
東京マラソンの抽選に外れたものたちは応援部隊である。
ことしは「ビバ陸連!」の旗を二つ新たに制作していただく。
その旗を持って応援。9時半に日比谷公園の内幸町交差点付近に集合。
今年は、昨年よりランナーが5000人増えている。
その分、給水のコーナーが長く伸びているように感じた。
大塚製薬がアミノヴァリューとクリスタルガイザーを大量に用意している。
10キロ地点で応援。トップランナーたちが9時半すぎには駆け抜けていった。凄い!
10時半過ぎに道路の反対地点に移動して、
20キロ地点で応援する。
ランナーの家族が応援に来ていて息子の勇士を写真に収めていたりする。
一人のランナーを応援するおばあちゃんと両親。
経済波及効果は計り知れない。
このイベントに参加していると本当に不景気なのか?と思ってしまう。
それだけランナーたちのエネルギーがすごい。
20キロ地点を11時半過ぎに移動する。
新橋まで歩いてゆりかもめで有明へ。
ここは41キロ地点である。
最後の上り坂の手前、40.5キロあたりで応援する。
雨が降り出し風が強い、横なぐりの雨で最悪のコンディション。
さすがにここまで来ると多くのランナーがつかれている。
あと1.5キロ地点は本当につらいだろう。
よくこれだけの人間が走っているなあ!と感心する。
見ているといつも中島みゆきの歌を思い出す。
「ファイト!戦う君の唄を、戦わない奴らが笑うだろう!
ファイト!冷たい水の中をふるえながら登ってゆけ♪」
こうやって自分と向き合いながら、なぜ彼らは自らと戦いつづけるんだろう?
という疑問とともに、とにかくここで戦っている人たちが
たくさんいるという事実に驚き、勇気づけられる。
応援する言葉が、ランナーの気持ちに勇気とやる気を与えているのか?
なぜ僕たちはこんなに真剣に応援してしまっているのか?
などということを思いながら夢中で声を出し応援する。
最後の力を振り絞ってガッツポーズをするKさんの姿を見て、
こちらが逆に元気をもらう。
「へこむな!」
ビバ陸連!のスローガンである。
こうしてエネルギーの塊となった一群の波を延々と僕たちは見続け応援した。
2時を少し、回ったころ新橋に戻り、駅ビルの地下の居酒屋で前祝い。
隣の家族連れは東京マラソンを走ったお父さんの家族のようである。
新潟からわざわざいらっしゃったそう。
一人のランナーに6人の応援団である。
この日は、きまって靴を見た。
ランニングシューズを履いている人を見ると、ああこの人もと思う。
この日の彼らの勲章の証が見えてくる。
16時半から中華料理店でビバ陸連!ランナーと応援団の打ち上げが行われた。
走っているときの様々な身体と気持ちの変化を聴きながら
来月の長野のことを少し思ったりする。
魔裟斗の淡々とした走りが印象に残った。
本人の予告通り4時間を切ってゴールしている。