オムニバス形式の公演。
富士山アネットがプロデュース。
彼らのユニットに関係のある集団やユニットが登場して
短編の公演を次々と行う。
それぞれの作風の幅が広く、レベルもバラバラだが、
若者のこうした公演に接するたびに
日本はまた楽しく変わっていけるのではないだろうか?
ということを彼らから教えられる。
それは、経済が右肩あがりでないことを
宿命づけられた彼らが
これから何かを行うことで
世界は楽しくなっていくのだ、なるのだ!
という彼らの意思表明でもあるかな?と思う。考えすぎか?
遊び心に溢れている彼らの実験は
未熟な部分や荒削りな部分も多いかもしれないが、
それは、それで温かく見守って行きたいと思う。
その中でも、やはり、圧倒的だったのは、
ままごとの「あゆみーEKKYO!Remix-」だった。
こまばアゴラ劇場で行われた、toi presentsの「あゆみ」を
見たときの衝撃と感動が蘇る。
今回は、女優が三名だけで構成されたもの。
また、こまばアゴラと違って大きな劇場なので
動きがダイナミックになりそれもまた良かった。
昨年、一番残念だったことは、
ままごとの公演「わが星」に行けなかったこと。
今年は柴幸男の名前を見たら積極的に行くぞー!
モモンガ・コンプレックスも好きだった。
女性だけの集団。初めて見た。
お笑いとダンスの融合というものがあるんだと思った。
そういう意味では若者らしいはつらつさに満ちていて、
ダンスのレベルも良く、とても楽しめるものになっていた。
演目は「モモンガ・コンプレックスのこころづくし。(今年の抱負です。)」だった。
一番印象的だったのは舞台劇術の様々なカーテンコールのシーンを
延々と手を変え品を変えやり続けるもの。
彼女たちはクラシックバレエなどの経験者がいるのだろう。
日本の伝統芸能は歌舞伎だけだったが、
それ以外のものもたくさんあると良かった。
ライン京急は音楽を使った音にこだわったパフォーマンス。
岡崎芸術座はハリウッド映画超大作のパロディ。
そして富士山アネットはダンスやパフォーマンスを
いつもビデオカメラなどの機器を駆使して見せてくれる。
もっとも不思議だったのは、CASTAYAprojectの「±0‘00“(0’00”No.2)」。
舞台奥のスクリーンに文字が投影され音楽が流れる。
「演劇が始まります。」
というスーパーが流れて全く誰も出てこない。
立ってください。拍手をください。座ってください。歌ってください。
と観客をあおる言葉が投影される。
最後に「We are the world」が大音量で流れる。
思わず大声で歌ってしまった。気持ちいい。
そうして、この演目はいったいなんだったのか?
とたくさんの「???」を保ったまま、舞台は終わった。