高校の同級生のMに突然誘われた。
「『餃子大王』行かへんか?」
最初、何のことやろう?と思った。
ネットで調べたら、音楽バンドの「餃子大王」というのと
鹿児島に「餃子大王」という餃子店があることがわかった。
Mの誘いは前者だった。
「餃子大王」は結成してからもう20年以上続いているロックバンド。
イカ天というアマチュアバンド参加番組があったが、
その時期にドーンと火が付き地元の大阪では
大人気のバンドになったそうである。
しかしながら彼らはプロとしてメジャーデビューはしなかった。
それは彼らが学校の教員だったから。
そして休みを利用してコツコツと作曲と演奏活動を行っている。
彼らは主に大阪教育大学時代の学校の仲間だそう。
小学校から高校の教員まで様々な教員たちが集まっている。
サラリーマンをしているものもいるらしい。
下北沢のファーストキッチンのあるビルの地下に
こんなライブハウスがあるんだ!と思った。
なかなか広くて素敵なライブハウスに着いたら
既に1曲目が始まっていた。
「餃子大王」初体験である。
みな演奏が上手くオリジナルの曲はなかなかいい。
1曲目の「地球のどこにも朝が来ておはよう!」と言おう!というような、
谷川俊太郎さんの詩「朝のリレー」のような歌詞のついた曲がいい。
顔を赤く染めた男性がステージの上で
各国の「おはよう」という言葉をその国の国旗付きでフリップを提示しめくっている。
チェルノブイリにも朝が来る。
という歌詞はあの事故当時に書かれたものなんだろうか?
ベーシストのひらじゅんのベースが綺麗な木のベースで5弦ある。
ベースは弦が四本という前提が覆った!
彼は他にもウッドベースシンセとでもいうような楽器を
ライブ後半舞台後方で弾いていた。
足がカメラの三脚になっている以外は胴のないネックと弦だけのベースである。
ベーシストはこのバンドで、文鎮の役割を果たしていた。
MCが面白い。
メインヴォーカルのリーダーが主に喋り
絶妙な間合いでベーシストひらじゅんが突っ込みを入れる。
さすが学校の先生だけあって人前で喋るのが上手い。
ゲストも2名やってくる。
ギタリストが2名追加で参加して演奏や歌を披露する。
B‘Zの松本と同姓同名のミュージシャンが登場する。
検索すると「B’zの松本はこちらです」みたいな案内が出るMCに
会場が盛り上がった。
客層は幅広い。
50代周辺のおじさんたちから教え子そしてその子供達まで。
幅広い年齢層がライブハウスで盛り上がるといのは見ていて面白い。
終演後、あいさつをする。
何とベーシストのひらじゅんは高校の同級生だった!
そういえば数年前の同窓会でそのような話をしたことを思い出す。
大阪の面白い劇団ババロワーズとも関係があり
音楽の協力などをしているなどという話も聞いていた。のに忘れていた。
すまん。すまん。
ライブを見に来たアラフィフのおじさんたちは
「餃子大王」の後は「餃子の王将」だということで餃子の王将下北沢店に!
お盆期間なので意外と空いていた。
遅れてひらじゅんとその奥さんもやってくる。
今度は年末にライブがあるらしい。
ライブで同窓会というのも
人が集まる場所として素敵かもしれんなあ!と思った。