KENTAROが主宰しているダンスカンパニー。
昨年、このアサヒ・アートスクエアで観た
KENTAROのダンスを見て、何て楽しそうなダンス何だろう!
と衝撃を受けた。
HIP HOPダンスをベースにしたものとプロフィールには書かれているが、
KENTAROのダンスにはそれを超えた何かがいつもあり、
その一瞬を体験するために通う!
というような気持ちになる。
身体と音楽の融合のコンテンポラリーアートが
現前に繰り広げられる。そんな感じ。
KENTARO以外に8人のダンサーたちが参加していた。
それぞれにチャーミングで個性的。
川口真知はその中でも魅力的だった。
小柄なのでダンスの動きが他の人よりも速く見えるのは錯覚なのだろうか?
同じく髪の毛をくくったポニーテールが
ぴょんぴょんととび跳ねたダンサー伊藤知奈美も印象に残った。
オープニングで9名のダンサーたちが音楽に合わせて
無心で踊っている姿が何て楽しそうなんだろう!
と今回も思わせてくれた。
その9人のユニットが3人や4人になったりソロになったりして
自由に離合集散を繰り返す。
それは大きな潮の流れのようでもあり、
その中心を貫くのがKENTAROがほぼ創作している音楽である。
HDDレコーディングを主体とした音楽は
その繰り返しのリズムが心地よくそのリズムに
完璧にシンクロしているダンサーの動きを感じると
あるトランス状態になる。
作曲しているものがダンスの振り付けもしているというKENTAROの
最大のメリットが出ている。
また、ヴォーカルのあるバラード的なものやメロウな曲もあり、
その曲が流れる中で踊るダンサーたちを見ているのも面白い。
リリカルな世界が開けてくる。
同じようなダンスを踊っていても曲によって
印象がまったく異なることが実際に体験出来る。
ときどき、ギャグ的なセリフ物が入るのも
KENTAROらしいのかも知れないが、
そこはある種のHave a breakな気分でしかない。
「キットカット」?的な?
その緩があって急なダンスがさらに魅力的に見えてくるのだろう。
いつもKENTAROの公演を見るとここで流れている音楽を
もう一度聞きたくなる。
なるので物販で思わず音源のCDを購入してしまうという効果がある。
myspaceでも聞くことができるみたい。
ダンスのテクニックや動きの詳細に関してはうまく語れない。
ただ、ときどき音楽に合わせて全員がポーンと跳ぶシーンがあり、
そのときの静かな空間を漂うダンサーたちの
一瞬の静寂的なるものが詩的な空間を作る。
23日まで!