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平川克美と言う名を知ったのは、 内田樹の文章の中に彼の名前が良く出てきていたから。 その後、大阪で出版されている「Meets Regional」(@京阪神エルマガジン社) という雑誌で二人が書いている記事を発見した。 「東京ファイティングキッズ」。 この連載は単行本化された。 それから、ときどき平川さんのブログを読んだりしていたのだが、 本書を借りて読んでみようという気になったのは 先日、彼の書いた著書「移行的混乱」(@筑摩書房)という 本が出版されたから。 その紹介記事を新聞で読み、 では過去に彼が書いたものを、 この際まとめて読んでみようということになった。 内田樹と平川克美は小学校の同級生と聞いた。 内田はその後、日比谷高校に進み東大文Ⅲに入る。 平川は早稲田大学理工学部に進み、 卒業後、内田とともに翻訳などをする会社を興したらしい。 その時内田は大学院生だった。 平川は社長になり内田は取締役に就任した。 平川の論旨はこの数年間変化していない。 現状を先取りしていたとしか思えない。 リーマンショックよりもはるか前に語っていたことが、 今になってやっと世間の人々に認知され始めたというだけである。 時代が平川克美の考え方にようやく追いついてきた。 最早、日本は右肩上がりの経済成長を望むことは出来ない。 その中でいかに賢く豊かに生きて行くべきか、 ということを考えようじゃないか!ということが書かれている。 経済の緩やかな下降線とともに 日本の人口も少子化に向かっている。 いきおい高齢化ということも同時に伴ってくる。 いままでの世代は、高度経済成長という言葉とともに 定年を迎えてしまった。 その神話はもはや機能しなくなったのだということを 平川克美は訴える。 では、どのように生きて行けばよいのか? をみんなで考え考え考えて何らかの答えを出して やって見ることが今後必要な作業となるだろう。 ややこしいのは、日本のように成熟化した国家の状況があるとともに、 まだまだこれから右肩上がりを続けて行かなければならない 中国やインドを始めた国家群が同居していること。 一見すると中国やインドが元気で活力があるとみなされてしまうのも事実。 しかし、それと共存しながら自分たちのよって立つ位置を再認識して 本当の意味での豊かな国家になるべく進んでいくことが 重要なことなんじゃないだろうか? リーマンショック前のマネーゲームについて いかに「薄っぺらい世界」だったかという言葉を聞き実感する。 グローバル化とグローバリズムは違うと平川は説く、 グローバリズムは必然的に経済至上主義、競争主義、効率主義へ向かう。 そしてそれは貧富の差を広げると。 本書はこういった箴言の類の宝庫。 内田樹と同級生であり同じ会社にいたこともあり 二人の言説はとても似通っている。 教育について平川が言及した部分を引用する。 教育するものと、教育を受けるものとの間にあるのは、 インプットとアウトプットが等価値であるような交換ではない。 知識や、技術、判断力といったものが一方的に贈与され、 教育を受けるものは「成長」という形で迂回的に返礼を行っている。 この言説は内田樹が「街場の教育論」(@ミシマ社)で語っていることと同じ。 最後にTV番組について書かれているところを紹介する。 脊髄反射的な反応を追う傾向が顕著で、 そこにあるのは「違った見方」ではなく、感情の強度の差異だけである。 考える必要のない笑いだけが瀰漫(びまん)しているのである。 国家の成熟とともに変化しなければいけない時代に直面して 戸惑っている私たちのある指針となる書である。
by haruharuyama
| 2011-01-27 08:53
| 読書
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