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「週刊ダイアモンド」2010年の<ベスト経済書>第1位。 また、新書大賞2011で4位に選ばれたのが本書。 面白そうだと思って購入してからしばらくたってようやく読了。 副題には「市場経済の本当のメリット」とある。 市場経済は適切な競争原理を働かしていかなければ 市場は活性化しない。 そしてさらに、その競争を作る際に 公平ということを目指してある種の基準を作ることが必要とされる。 あとがきで大竹文雄はこのことをオリンピックに例える。 オリンピックなどのスポーツ競技では、 誰が優勝するのかわからないようにするための 競争の場が用意される方が面白い。 そのためにルールを改訂しながら現状に合わせていくことが求められる。 適正な競争原理の中でそれを目指す人たちが懸命に努力する。 その姿を市場原理に置き換えてみるとわかりやすいと語る野田。 企業を先週に観客を消費者にルールを規定する 競技団体を政府に置き換えてみると。とある。 なるほど、そうかもしれないな。と思う。 競争原理の中から、生活者にとってよりよいものが生まれ、 そのための商品やサービスをつくりだす企業が 勝ち残っていくというシステム。 それはある種の正しい姿なのだろう。 学校教育では「お金」のこと「金融リテラシー」のことはあまり教えられない。 というのは、「お金」は汚いものとか、「お金」だけが幸せの価値を 規定するものではない、という教育現場の声がある。と書かれていた。 しかしながら、最低限の経済原則を知ることは 現在の資本主義社会という社会を理解することにもなる。 またある年収までは幸福感は年収によって変わってくる、 という統計も興味深い。 以前、新聞に書かれていたが、米国では世帯年収7万ドル以上になると 幸福感に差がないという報道だった。日本円に換算して650万円くらい。 ということは世帯年収が650万円より下はその収入に応じた幸福感に 差があるということも言える。 そのためにも金融リテラシーを獲得して現在の社会の中で より良く生きるということを学習するということは大切なことである。 本書の最大の特徴は文章が読みやすいということ。 経済や科学の分野の本を読むと書いてある内容は面白いのだが 文章がこなれておらず、それが、難解さにつながることが多々ある。 翻訳ものにも同じことが起きる。 大竹文雄は1961年生まれ。宇治に生まれ、 京大から大阪の大学へという関西文化で育った。 彼は、また労働経済学専攻でもある。 本書でも労働の公平性と競争原理とのバランスについてもきちんと語られている。 一時期、派遣切りという言葉が市場に溢れ、 多くの企業がそれに追随した。 労働条件が同じ労働をしているのに待遇などが違うという 不公平感というのは確実にある。 働きやすさとともにに、その格差をどのようにしていけばいいのか? などということがシンクタンクなどの詳細なレポートを分析して書かれている。 少子高齢化が進み需要が減少した。 生産労働人口が減少し、右肩上がりの成長は出来なくなり、 労働力を海外に求めるべきか、高齢者や女性がもっと働ける場を用意するか? その決断の時期である。 そのときに最大幸福を追求するためにこうした金融リテラシーを学ぶというのは 有効なことなのでないだろうか? と多くのビジネスマンが思っていた時の本書の発売だったことが、 本書がベストセラーとなった、ひとつの原因なのかも知れない。 これからの公的需要の創出は、 環境、介護、育児、教育、芸術 などである。という提言は印象的だった。 最後に1か所だけ引用する。 私は、「人間のための経済」への転換を提唱したいと思います。 それは、経済合理性や経済成長率に偏った評価軸で 経済をとらえるのをやめようということです。 経済面での自由な競争は促しつつも、雇用や人材育成といった面での セーフティネットを整備し、食品の安全や治安の確保、 消費者の視点を重視するといった、国民の暮らしの豊かさに 力点を置いた経済、そして社会へ転換させなければなりません。
by haruharuyama
| 2011-06-26 09:18
| 読書
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