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イイノホールが新しくなりました。 新イイノビルが完成してガラス張りの高層ビルに。 エスカレーターで上に上がるとそこがイイノホール。 全500席のホール。 この日は上記のタイトルを冠して今年ならではのCMのシンポジウムが行われました。 今年を忘れないとは、まさに3・11の震災のことです。 一倉宏さんのコピーだそうです。 それ以降、突然テレビは3日間CMの放映が完全になくなりました。 民放も報道番組ばかりが流され被災地の様子、津波の映像が繰り返し流されました。 今回のシンポジウムはこの震災後にCMはどのようになっていったのか? ということをきちんと描いたものでした。 このシンポジウムに向けて何度かの会議が行われ どのように今回のイベントを行うのか? ということがきちんと検討されたのでしょう。 結果、とてもよく編集されたイベントとなっていました。 キュレーションがきちんと出来ている、 構成台本に従って何をどのように伝えていくのか? のベースが描かれておりながらも パネラーの方々のそのとき考えていたこともストレートに救い取ろうとする。 そんな試みに溢れていました。 それは、良く出来たTVなどの特集番組を生で見ているようでもありました。 シンポジウムは3・11から順を追って語られて行きます。 まずは、CMがなくなった三日間。 そして三日後にはACのCMが日本中のTVの中に溢れだしました。 ACのいくつかのCMを見てから、 ACの専務理事である草川さんのインタビューが大スクリーンで上映されました。 さらには、その時のCMがない状況を人々がどのように思っていたのか? というインタビューの映像も流されました。 今回のシンポジウムに参加されていたのは資生堂宣伝制作部の岡本さん、 NTTドコモの樺沢さん。電通の木下一郎さん、博報堂の藤井久さんでした。 そして司会を務めたのが中島信也ディレクターとナレーターの福島まり子さんでした。 3・11当時、どうしていたかとともに自己紹介をみなさんにしていただきました。 あの後、しばらくは3・11のあの時間、どこで何をしていたか? ということを語りあうということが日常的に行われていました。 そして、みんな熱心にそのことについて耳を傾けます。 個人一人ひとりがその時どうしていたのか?ということがとても自分事になり その共感をシェアしたいと思うようになったのでしょう。 3・11以降、生活者は変わったのかもしれません。 もちろん生活者でもある広告クリエイターも変化しています。 そこから私たちは何を生みだしてきているのか? ということが次に続けられました。 ACの大量出稿の後、震災後の日本に対して CMや広告やもちろん企業や個人が出来ることは何か? ということをみんなが考え始めました。 そしてそのことが実際のCMなどにつながっていきました。 まずはACのCMで震災後の日本に向けたCMが急遽作られることになりました。 いくつかのACのCMを見ました。 ACの後いくつもの企業が何か自分たちで発信出来ることはないか? ということで新たなCMを作ることになりました。 その最も代表的な例としてサントリーのCMが紹介されました。 坂本九の「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」を サントリーで契約しているタレントさんが唄い継ぐというもの。 3・11へ向けたサントリーの「We are the world」のプロジェクトが始まったそうです。 サントリーの意思決定者がすぐにOKを出しました。 そして作るんなら早い方がええ! ということで3月の20日過ぎにはスタジオでの撮影が開始されたそうです。 そこにスケジュールを合わせたタレントさんがやってきては、 上記の2曲を唄っていかれたそうです。 シンガタの佐々木宏さんを筆頭CDにしたこのプロジェクトは、 競合関係を超えたものになりました。 サントリーの宣伝担当者の方が今回のシンポジウムのために お書きになった手紙を聞きました。 全てのタレント、タレント事務所、クリエイター、代理店、プロダクションが 一体となったからこそこのプロジェクトが完成したことの想いが記されていました。 こうした広告に携わる担当者がいることを誇りに思いました。 このCMは今年のADCでグランプリを受賞しました。 またNTTドコモでは震災後の応援メッセージを含めたキャンペーンとして 桑田圭佑さんが出演したCM「Walk with you」が制作されました。 ガンになって復活を果たした桑田さんの想いとともに ドコモのインフラ産業としての矜持と東北の人々へ向けての 作り手の想いが一体となったCMでした。 資生堂の岡本さんが語られた 資生堂での事例もとてもチカラ強いものでした。 資生堂の宣伝制作部の何人かが自主的に提案してきた企画から このプロジェクトは始まりました。 「声よ届け」と題したものです。 東北に何が足りないのか?何が求められているのか? というところからこのプロジェクトは始まったそうです。 TVもネットも見られない被災者の方々が心をいやされるメディアがラジオでした。 資生堂のスタッフはそのラジオという媒体で何か出来ないか? と考えました。担当者はコミュニティFM局などを回り ラジオ局のスタッフにインタビューをして回りました。 足で集めた現場のニーズです。 そこからいくつもの局がアナウンサーが喋りっぱなしで 24時間続けるのはとても大変です。 放送中に流すコンテンツが欲しいということになったそうです。 そこで資生堂はそこで流すコンテンツの制作を始めました。 まずは実際の被災地で出来る髪や肌のお手入れの情報番組 そして、東北の方々に向けて演歌歌手が応援メッセージを語り、 自分の歌が流されるというようなものなどのコンテンツが作られ、 東北各県のコミュニティFM局に資生堂が提供するというカタチを取りました。 現場に行かなければわからないニーズをカタチにするという地道な活動が こうした成果となって被災地の方々にききんと届けられることになりました。 岡本さんはこのようにお話になりました。 3・11以降、わたしたちはCMや商品を通じて、このCMは人を幸せに出来るのか? この商品はどうか?企業はどうか?ということが強く問われてくる時代となりました、と。 その後、震災後に放映された震災対応のCMがいくつか流されました。 中島信也ディレクターと福島まり子さんの絶妙な司会で、 パネリストから言葉を引き出し、会場からは笑いを引き出していました。(w) 3・11以降の環境の変化で生活者も、生活者であるクリエイターも 変化が見られるようになりました。 藤井久さんは、それ以前から、変化の兆しが見られたとおっしゃっていました。 変化の兆しはソーシャルと呼ばれているメディアの中に先に現れ、 それが一般に向けて拡がったという段階を経ているのでしょう。 ソーシャルについての認識がクリエイターの中に拡がっていっています。 それが、徐々にカタチになって目に見えるようになってきました。 その一つの例として「震災復興プロジェクト。三陸に仕事を!キャンペーン」のお話がありました。 現在、盛岡博報堂にいる鷹觜愛郎さんが中心となって行われたプロジェクトです。 沿岸部の被災した街では男性たちはチカラ仕事で撤去作業を行っているのですが、 女性には仕事がない。小さな漁港の村でそれは顕著でした。 水産加工物などの会社などで働いていた女性は加工工場が津波で流され職を失いました。 そこで考えたのが彼女たちに仕事をという広告コミュニケーションでした。 漁網を加工してそれで「ミサンガ」を作り販売していこう! それからデザイン会社やプロダクションと一緒にその広報活動が始まりました。 そこに仕事を作るために行うコミュニケーションをどのようにしていくのか? いろいろな知恵で、ミサンガのプロジェクトは有名になって行きました。 そこで復興をしている人々などを捉えたCMが会場で流されました。 まだまだ、被災地は手つかずのところがたくさんある状況です。 その中に何か一筋の希望をつけてあげたい。 その気持ちがこのCMを素晴らしいものにしたのでしょう。 ソーシャルな活動がこのようなCMによって爆発的に拡大するという 一つの例を見せてもらいました。 実際に南三陸町に行った鷹觜さんのドキュメンタリー映像を見た後に このCMが流れました。 会場で売っていたミサンガは終了後すぐに売り切れました。 こうした広告以上の「仕事を現地に作る」ということが 広告会社の仕事となりそこにプロダクションが関与し、 さらにそのプロジェクトにTVCMなどのマスメディアを使うことによって 爆発的に拡がっていく。 こうしたこともこれからのクリエイターの仕事なんだなあ!と思いました。 いろいろな興味深い話が出ましたが、 「個人の覚悟を決めたチカラ強い想いが素晴らしい結果を生んでいく。」 のだという意味で、パネラーも司会者も同じことを思っていたようです。 そうして、この2時間半ぶっつづけのシンポジウムはものすごい密度で行われました。 最後に、今年度のACC CMフェスティバルTVCM部門のグランプリ 「JR九州新幹線全線開通」の特別篇を見てシンポジウムは終了しました。 今回のシンポジウムで、2名の友人の仕事が紹介されていたのが 同世代の広告映像業界に携わるものとして とても嬉しい気持ちになりました。 Kさん、Aさんありがとう。勇気をいただきました。
by haruharuyama
| 2011-12-14 08:30
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