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3・11以降の日本のこと、高橋源一郎の身の回りのことについて 発言したものをまとめたもの。 297日間にわたるツイッターでの発言、 そして、新聞や文芸誌などでの発表が掲載されている。 文芸誌などで発表された長い文章のものは そのさわりの部分だけが紹介され、 3・11以降の2011年の発言が網羅されるようにしてある。 というのも、それらの高橋の言葉を とにかく一挙に掲載することによって 2011年の高橋の考えていたことが見えてくるのではないか? という著者の意図もある。 表紙が何故か大きなきいろいくまとこどもがラジオを聞いている というイラスト。 本書を読んでいると、高橋の子どもである 「れんちゃん」と「りんちゃん」が登場する。 彼らが登場するシーンは読んでいてとても微笑ましい。 齢(よわい)60歳を超える高橋が 保育園に通っている「れんちゃん」と「りんちゃん」と 向き合い暮らしている。 高橋源一郎本人の姿を3・11以降に見かけたことがある。 都営大江戸線の中、僕は麻布十番にあるオフィスに向かう途中だった。 2011年の3月か4月頃。 背の高い白髪の初老の男性という感じだった。 その頃、高橋源一郎のツイッター(@takagengen)をフォローしており、 震災後に高橋が考えていることについての発言を繰り返されており、 その本人に間近で出会え驚いた。 ツイッターの発言の方がこんなところに。 また、同時に3・11以降の「朝日新聞」の「論壇時評」に寄せている 高橋源一郎の文章は、いつもとても印象深いものだった。 市井の感覚からわかりやすい文体で 自分たちがどのように震災後の日本と、 その後何ら収束が出来ていない 福島の原子力発電所の問題に向き合うかについて考えさせてくれる。 高橋のこの姿勢は一貫しており、ツイッターの発言を読んでいても、 新聞や文芸誌の発言を読んでも、書き方を変えてはいるが 同じことを語り続けている。 また、それと同時に「れんちゃん」と「りんちゃん」と生きていく という根源的なことについて書かれており、 そこの部分もとても印象に残った。 要するに子どもがいるということはそれだけで、 何かを考えるでもなく何かを戦略的に行うのではなく、 ただ子どもたちをみつめて受け容れる、ただそれだけ。 それ以上でもなくそれ以下でもない。 こどもたちと暮らすと言うことはそういうことで、 それが生きていくという一つの価値であるという言葉が心に沁みた。 何の見返りもない愛情を自然に注げるようになるという 感覚が伝わって来た。 でも、自分の子どもでなくても、 彼らをみているとそう感じることがある。 以前、テレビ番組の取材で田植えや稲刈りに行った時、 休憩時間に子どもたちが懸命にご飯を食べている姿を見ていると なぜだか泣けて来た。 泣きながら僕は延々と子どもたちにカメラを向けていた。 どうして、こんなに、この子たちに対して 愛おしい気持ちになってくるのだろう? ということを感じることが出来た。 そういった感覚をきちんとした言葉であらわしてくれる 高橋源一郎は凄い! 高橋源一郎はこの時期「恋する原発」という 長編小説の執筆に取り掛かっていた。 並行して明治学院大学で授業をし、個人的なゼミを開いている。 個人的なゼミは朝の10時から23時半の終電まで続くこともあるらしい。 いったいどんな授業が行われているのか? 高橋のデビュー作「さようならギャングたち」は僕たちのバイブルだった。 衝撃的なデビューを経て30年余りが経ち、高橋源一郎という ポップでロックな小説家・詩人はいまも僕たちの前で、 僕たちに「せかい」というものを分かりやすく伝え続けようとしてくれている。 ありがとう、高橋さん。 いつまでも高橋さんと「りんちゃん」「れんちゃん」のことを応援し続けよう!と思った。 PS:明治学院大学の卒業式がこの年は中止になった。 しかしツイッターで高橋は卒業生たちに『祝辞』を述べた。 ツイッターで25回に分けて送られたそれはとても感動的なものだった。 震災から10日後の3月21日の午前0時からの連続ツイートだった。
by haruharuyama
| 2012-05-06 07:54
| 読書
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