アップフロントエージェンシーと組んで、大人の麦茶は、新たなるステージに進んだ。
ハロプロの研修生なども参加している。
彼女たちの演技のトレーニングも含めて
こうした舞台で修行を積む。
そうした機会が持てることは、実はとても重要なこと。
そこで生の観客の視線にさらされ、自分の肌で反応を感じる。
このことは「芸事」(げいごと)をやるすべての人が
経験しなければいけないことなのじゃないだろうか?
秋葉原に専用劇場を持つAKB48のメンバーしかり、
また、ジャニーズ事務所も舞台の活動を日常的に行っており若手が多数出演している。
その中から未来のスターが出てくる。
そのときに人前で演じていた経験が演技の幅を拡げる。
「大人の麦茶」の、まさに「大人たち」が彼女たちの脇を固めて、演劇を演劇にする。
そのバランスの中で、作・演出の塩田泰造は目一杯のことをやろうとする。
しかも、新作を1年に何本も作りながら走り続けている。
塩田さんは、さらにその他の特別公演や広告の仕事までやっている。
塩田さんがプロジェクション・マッピングのイベントの仕事を行ったらしい。
場所はカレッタ汐留。いま、そのイベントが行われているらしい。
シュガースポットとは「バナナ」に出来る、茶色い斑点のこと。
その斑点が一面に出てくると「バナナ」は一番甘くなり食べごろを迎える。
おじいちゃんのお葬式から舞台は始まる。
おじいちゃんのことが好きで好きでたまらなかった孫娘。
おじいちゃんは生前、畳職人だった。
おじいちゃんは、おばあちゃんを若くして亡くし、
男手一つで子供たちを育てた、その子どもたちも大きくなり親となり、
孫娘は高校生くらいに成長している。
その畳屋の居間が舞台。
そして、おじいちゃんと仲の良かった女の子(彼女は青果店に勤めている)との
秘密が亡くなった後に明かされていく。
舞台には大きなハスの花が空に続いている。
ここは、極楽浄土と現世の中間なのか?
時々、陰陽師みたいな精霊が出てくる。
こうした「ゴースト」(映画)的なファンタジーを描くのが
塩田さんは得意である。
また、塩田さんの台詞はハロプロの女の子たちにとても相性がいい。
いつ見ても思うのだがとても良く出来た「少女漫画」みたい!
今回も、前回の舞台の「BB」と同じようにギターの演奏が行われた。
音響技師が優秀なのか、紀伊国屋ホールで聞く
ギターの音色と声がとても気持ち良く聞こえてきた。
もちろん、きちんと予算をかけているからこそ出来ること。
これは、塩田さんらしい死者への「鎮魂の書」なのか?
上演時間2時間。27日まで。12月に大阪公演もある。