毎年3月にタイで広告フェスティバルが行われます。
2005年にJACが会員社のディレクターの代表を選んで
ヤングディレクターがショートフィルムを制作し
タイの広告祭で発表するということをはじめました。
その1年目から3年目に選出されたディレクターが集まって、
若手ディレクターのトークショウが行われました。
関根光才さん、塚越規さん、そして舟越響子さんの3名。
いまや、超売れっ子の3名です。
タイの「AD FEST」で流された彼らのショートフィルムは
CM業界では有名で、CDやCMのプロデューサーやなら
1度はどこかで見た人が多いのではないでしょうか。
数分の作品はどれも力作で、
当時彼らが在籍していたプロダクションが
バックアップをして密度の濃いものに仕上がっていました。
あれから10年近くが経って、関根さんは、ハットを辞め、
塚越さんは、東北新社をやめ、
舟越さんは、葵プロモーションからCLUB_Aに
所属を変更されました。
コーディネーターをTYOの早川和良さんが務められ、
ざっくばらんにトークショウは進行していきました。
ここでは書けないような本音の話も飛び出し、
三人三様で素敵な作品を作り続けていることが伝わってきました。
関根さんは海外の仕事も多く手掛けています。
関根家には昔から海外の人が家にいたという
環境なども影響しているのだろうと関根さん本人が語っていました。
塚越さんは、圧倒的な絵コンテの画力が特徴です。
いつも、ちょっと毒のあるものを作り続けています。
最近は海外のプロダクションとも仕事をしているようです。
舟越さんは、その独特の透明感のあるトーンの作品から、
本当に「響子」という名の通り、音楽が響いてくるようでした。
(これは早川さんのお言葉を引用させていただきました。)
舟越さんは結婚され出産されました。
子どもをもった、お母さんのCMディレクターが
普通に活躍していける時代がようやくやってきたのかも知れません。
CM制作を他の業界のように普通のスタイルでやることが出来る環境づくりが、
今後の業界の活力を決めていくのではないでしょうか?