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原題は「Why I Left Goldman Sachs A Wall Street Story」というもの。 訳は徳川家の子孫、徳川家広。 グレッグ・スミスは南アフリカ共和国出身のユダヤ人である。 1978年生まれだから今年35歳になる。 若いっ! これはあるエリート集団の企業を辞めることに至った暴露本でもある。 同時に、 これは、若いエリート学生がどのようにして米国の大学に行き エリート社員として働き、30代前半で会社を辞めることになったのか? という本でもある。 人生の半分を生きないまま、仕事を辞め、 彼はこの後、どうしているのだろう?と思った。 米国ではそういう働き方が一般的なのか? 南アフリカ共和国で高校生だったグレッグは、 スタンフォード大学の全額給費奨学生試験を受けて合格する。 優秀な学生を世界中から集めたいと言う 米国の私立大学の戦略。 多様で優秀な人材を集めることが現在の大学の大切なテーマとなっている。 日本の大学はそのようなことをしているのか? ガラパゴス化した国に世界中の才能が集まるためには どのようにしなければならないか?ということを考えさせられる。 そうしてグレッグは、その試験に見事合格をして米国の大学生となる。 その後の展開は早い!3年生の夏休みに大学からインターンシップとして ゴールドマン・サックスという投資会社にインターンに行く。 NYの本社で働くのだ。 優秀な学生をきちんと採用するために優れた会社はこういうことをやる。 飛行機代や宿泊費はすべて会社負担、さらには1日働くと幾ら というお金が出る。 そうして彼らは夏の間中NYで働き楽しむ。 大学3年生といったらまだ20歳そこそこじゃないか? 日本の若者と比較して米国の若者の方がしっかりした大人という印象が強い。 その違いはどこから来るのだろうか? アジアと欧米の違い? グレッグはインターンをした後、何人ものインタビュー(面接)を経て、 見事、ゴールドマン・サックスの一員になる。 ものすごく高い給与のとても収益の高い会社。 エリート学生でもあこがれる会社に入社する。 そして、会社に入ってからのあれこれが詳細に記述される。 ITバブルの後、不景気が来て さらに不動産投資バブルが来て、 グレッグがデリバティブ投資の事業をしている時に起きたのが リーマンショックである。2008年の秋のことだった。 その当時グレッグは、休日のオフィスでゴールドマン・サックスの当時の社長に エレベーターでばったりと会うシーンが印象的だった。 カジュアルな衣装で無精ひげを生やした社長は 生き残るために四苦八苦しながら戦略を考えていたことが後からわかる。 結局は公金が投入され崩壊の危機が救われたのだが、 その後も役員たちが高額な報酬を受け取り続けたために世論が反発し、 投資会社の役員たちは、公聴会で尋問を受けることになったのは有名な話である。 金融工学を駆使した複雑な計算式でデリバティブ取引の商品などを開発していた 投資会社は結局は人間の欲望というファクターを数式に組みこまなかったため崩壊した。 いや、実は数式に組みこまなかったのは 自分たちの欲望を押さえられなかったから?なのでは? それまでは余裕のある誠実な会社だったゴールドマン・サックスが 貢献利益額のみを指標に評価するように変わっていった。 あのときは、この会社だけでなくすべての企業が その方向に向かっていったのではないだろうか? グレッグはそこで自ら会社を去ることを決意する。 でも本書を読んでも、その強い動機が見えてこない。 本書の一番の弱点はそこ。 しかし、 それまでのゴールドマン・サックスの行って来た事実を知る という意味では優れた書である。 では、なぜこの本が出版されたのか? こんなことを書く奴がいなかったから? 同僚の友人はこの出版を反対したという。 その理由もわかる。 結局、ゴールドマン・サックスだけでなく、 すべての企業がリーマンショックの後にどのようになり、 そこからどのような対処をしていったのか? 対処法をもっと深く考えて企業文化を再生させることを考えるべきではなかったか? そのためにはグレッグの地位はそこに至らず、 再生をする役職になかったからであったということしか言えないのかもしれない。 本書を読んで 投資会社は儲かるように出来ている、と思った。 そうしてそれは損をする多くの人の上に成立している。 これって、バクチの胴元と似ているな、と思った。 言いすぎ?
by haruharuyama
| 2013-04-09 07:44
| 読書
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