KENTARO率いるこのダンス集団。
今年は3回公演をしてくれるという。とても楽しみ。
いま、音楽とダンスは切っても切れない関係になっている。
音楽ライブでは基本唄って踊ってが、求められる。
そしてその踊りがどのようなものか?ということも
そのアーティストたちの重要なポイントとなる。
Perfumeしかり、モモクロしかり、もちろんエグザイルや嵐なども。
広告の世界もダンスが同じように拡がっている。
振付師という職業の幅と役割がどんどん大きくなっている。
広告の世界では
ユニクロックが世に出たあたりから
新たな振付師たちがどんどんと登場してきており、
広告業界の人たちもそうした若い振付師に
積極的にお仕事をお願いするという状況が出て来ている。
(ちなみにユニクロックの振付は、振付稼業AIR MAN)
本作の振付・演出のKENTAROは、その若手の中でも
群を抜いた才能を持っている。
この日はサッカーワールドカップ予選
と重なり19時40分頃に劇場に入ったときは、
まだ10名くらいの観客だった。
みんなギリギリまでサッカーを見ていたのか?
その後、続々と観客が入って来る。
KENTAROの凄いところは音楽を自ら作っているというところ。
完璧に音を把握している中から生まれる振付にいつも驚かされる。
というのは人間の身体がそこまで速く動くことが出来るのか?
という限界ギリギリのダンスを見る事ができるから。
音楽の創作も打ち込みでリズムなどを作るので
いくらでも速いテンポを作ることが出来る。
全員で踊るテンポの速い群舞は毎回圧巻。
いつまでも彼らの高速のダンスを見続けていたいという気持ちになる。
そして見ているほうもそうしたダンスの瞬間は
まばたきを忘れてしまっているような感覚になる。
そしてKENTAROの音楽のもう一つの魅力は
抒情性の高いメロディを作るということ、
さびしげなボーカルと抒情的なメロディが相まって
独特な感情が生まれてくる。
そして、三つ目の特徴は妙な間のお笑い。
これは独特の笑いなので、全員が爆笑というものではないのだが、
あの独特な「間」がいまでも記憶に残っている。
後からじわじわと効いてくるのだ。
そんな三つの特徴がすべて見られる公演。
約90分。6月9日まで。