この番組はどんな人が見ているのだろう?
テレビ東京の「WBS(ワールド・ビジネス・サテライト)」や「ガイヤの夜明け」
NHKの「プロフェッショナル」と同じ系列に属する番組企画なんだろうか?
メインキャスターを村上龍と小池栄子が務める。
初回はトヨタ自動車の張富士夫副会長。
今週、僕が見たのが、ミクシィ社長の笠原健治とはてな社長の 近藤淳也だった。
今、注目されている二人。
二人とも関西訛りで笠原社長はとつとつと、近藤社長はバンバン語る。
そして、スピード感をもって事業に向かっている。しかも30歳。若い。
成功の秘訣として最も興味深かったことは、
一番たいせつな「人と人」、「人を介して情報がつながっている」、
ということを無意識にやっていること。
ここの発見が大切なことなのだが、そこに、起業家の理念のようなものを感じる。
いったん立ち上げた後は、顧客ニーズを満足させることを徹底している。
そのために顧客の要求に応え、スピードを持って変化し続けている。
実は、このことはどの業態にも、どのビジネスにもあてはまることだと思う。
純粋な動機と、圧倒的な顧客満足のために進んでいく。
この両輪がバランスよく回ってこそ、発展する企業たりえるのではないだろうか?
はいはい、理論はわかった、わかった、わかっとりますがな、となるだろう。
もちろん、圧倒的な成功者の影には、あまたの失敗が転がっていることは否定しない。
しかし、ここでもう一度考えて見る。
本当に、人が人とつながるためにはどのようにしたらいいのか?
モノを売るのではない。
「人という最も複雑な情報」や、「人との関係」を売るために
どのようにしていけばいいのか?
起業の理念という片輪をきちんと考えているところがどれくらいあるだろうか?
そこがちゃんとしていないとフラフラ走行になってしまう。
圧倒的なナンバーワンのぶっちぎりは、
それでは出来ないことを思い知らされる。
「ミクシィ」は米国のSNSを日本人向けにアダプテーションした。
「はてな」はBLOGもそうだが、人的検索という、
新しいリサーチの方法を考えた。
1回リサーチして60円。「104」の番号案内でも105円。
この小口の決済システムなしにはなしえなかったことが、
ネット社会になって実現出来るようになった。
さらにこれらのサービスは、日本人に向けどんどん改良されている。
日本語人口には限界があるが、いったん拡がり出すと日本人の対応力は凄い。
この一体感がこれからの日本の新しい道しるべになり得るだろうか、どうだろうか?
笠原社長や近藤社長に次ぐ勇気ある人たちが望まれている。
そんな勇気を与えてくれた番組だった。
小池栄子は、間のとり方が天才的である。
ほとんど編集されていないことからも、その凄さが伺える。
村上龍とのバランスを計算したのか、テレビ東京、恐るべし。
最後に「今夜の一言」を引用する。
「利益はゴハンみたいなもので、無かったら死ぬけど、
食べられないほどあってもしようがない。」
うーん、すごい!