西遊旅行みたいな辺境を旅するルートを作ってツアーを募集する
変な旅行代理店が少しづつではあるが増えてきている。
1970年代くらいから始まったバックパック旅行と何らかの関連があるのだろう。
それ以前は、そうしたところにいく奇特な人々は大学の「探検部」にでも
入っていたのではないか?あるいは山岳部?
高校の時に山岳部に所属していた僕は、大学に入った時点で「山岳部」
あるいは「探検部」それとも「ワンダーフォーゲル部」と迷ったが、
結局「ワンゲル」に入部する。
しかし、家庭の事情などで断念せざるをえなかったヘタレ部員だった。
30数年前の出来事がいまでは懐かしい思い出。
あの頃は先輩が絶対的な人と思え、自分で物事を判断するということが出来なかった!
と今になって思う。
若い時の特に自己が確立していない頃の判断は
おうおうにして間違うものだということが今になるとわかる。
やはり人生経験が豊富な人にいろんな意見を聞いてみるというのがいいのでは?
と、自戒をこめていまさらですが思っている。
さて、本書は、その頃あこがれた辺境の地がこうして40か所選ばれ、まとめられたもの。
NHKスペシャルなどの秘境ものシリーズなどで
ここに挙げられている多くの場所が映像で紹介されている。
しかししかし、観るのと実際に行くのでは大違い。
そこにある温度や湿度も含めた空気やにおいなどなど
五感でその場所を全部感じるというのはやはり貴重で得難い体験になるだろう。
豪勢な旅ではなく、質素にその場所に寄り添うような旅。
そういった種類の旅をすることによって現地の人との交流が生まれ、
現地の人たちのおもてなしに感動することだろう。
そして自分たちも旅人がやってきたら
こうしておもてなしをしようと思うのではないだろうか?
中国の南部の少数民族、ブータン、そして砂漠地帯、アステカ、インカ文明の中南米など
興味のある場所がいくつも紹介されている。
いつかは自分の足でそこに立ちそこの空気すべてを感じてみたいものだ!
アームチェアトラベラーとは真逆の旅を愛する人に向けた良書。