先日、落語好きの方々の集まりがあった。
久しぶりに会った人たちとゆっくりじっくり落語と伝統芸能のお話を伺った。
演劇の話にも及び、山口さんという、こうした芸能関係を見続けている
目利きの方から教えていただいたのが今回のナカゴーという劇団。
町屋でやるから行った方がいい!と言われ
金曜日、早く仕事が終わったので急いで町屋に向かった。
19時半少し前に町屋駅前のムーブ町屋の4階へ!
この駅で降りたのは数年前のことだった。
荒川区の案件がありプレゼンテーションと打ち合わせに行ったことがある。
このビルの地下にはいくつかの飲食店が入居している。
リンガーハット、とんかつの和幸、KFC、そしてサイゼリアにサンマルクカフェ、
と有名なチェーン店ががっちりと町屋の駅上を固めている。
落語好きの集まりでも一緒だった落語の顔づけなどもされ
演芸批評なども書かれる和田尚久さんもこの劇場にいらっしゃっていた。
僕が劇場に到着したのがギリギリだったので
受付でいきなり当日券も売り切れです!とのこと。(泣)
キャンセル待ちとなります・・・。と言って外の椅子に座って
待っていると数分して大丈夫です!とのことで2500円支払って入場する。
補助席に座らせていただき何とか見ることが出来た。
ので安全のために予約してから行くことをお勧めします。
劇場は下北沢のOFFOFFシアターかこまばの
アゴラ劇場弱くらいのキャパしかなく50人入ったらいっぱいいっぱいみたいな場所。
天井にライトを吊るす場所がないようで床からライトを照らすようになっており、
それがこの劇団の芝居の怖さや奇妙さを倍増させる仕掛けになっていた。
なるほど、ものすごく自由で恐ろしい舞台だった。
これを映像化できるのは園子温監督とか?
舞台がとても映像的だった。が、しかし、ここで行われているお話は
テレビでの上映は決してできないのでは?という刺激に満ちている。
観客の想像力に寄り添う演劇だからこその表現。
ものすごくブラックなブラックなユーモアが満載の舞台。
これ以上書くと見に行って、裏切りや驚きがなくなるかもしれないのでやめておく。
短編の「堀船の友人」と少し長い中編の「牛泥棒」というもの。
どちらも後半になるにしたがって激しい狂気をはらんだ物語となってくる。
小さなお子さんは決して見ない方がいい!
そして18禁とでもいうような表現がたくさん出てくる。
露悪的とでもいうような趣向が満載。
「堀船の友人」はあるバイト仲間の集まりを描いたもの。
町屋というロケーションを活かした地元ならではの設定となっている。
そして再演らしい?
「牛泥棒」むちゃむちゃ面白かった。
ここでは書けないことがたくさんある。
三姉妹の父親の告別式を控えた田舎の一軒家が舞台の狂気のドラマ。
ぜひ勇気あるクリエイターは本作の映像化にトライして欲しいものだ。
戯曲の勢いが良くてとてもいい。
メキシコ帰りなのにポルトガル語?などの疑問を感じる部分もいくつかあったが、
勢いが良すぎてそんなことも気にならない90分余りの町屋での初舞台経験でした!
鎌田順也作・演出。5月5日まで。