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作:シライケイタ(温泉ドラゴン)、演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ) プロデューサー:流山児祥(流山児★事務所) 舞台は1958年の大阪と15年後の1973年の大阪。現在の大阪城公園と言うのだろうか? だいたい、環状線の京橋のあたりから大阪城公園駅を超えて 鶴橋、桃谷、天王寺くらいまでが描かれる。 あの辺りはいまも活気にあふれている。 戦中の大阪の大空襲で焼け野原になりJRの環状線沿いに闇市やバラックなどが作られたのだろう。 劇中で出てくるが、猪飼野という地名があったらしいが現在は生野区という名称に変わったらしい。 (現在の「鶴橋駅」の周辺) 猪飼の「猪」は豚のことだろうか? そういえば高槻にも1990年代くらいまで市内で養豚をしている家があった。 戦中、大阪城公園は砲兵工場だった。 その跡地は、戦後も手つかずのまま残っており、 ここにアパッチと呼ぼれる人たちがやってきて兵器に使用された くず鉄や当時の希少金属をスクラップとして回収して生計を立てている。 本作はそのアパッチの仕事をやっている金山組?の面々を描いた作品。 同じバラックで飯を食い一緒に仕事をする。1泊食事付きで200円。 マッコリは一升瓶に入っておりアルマイトの食器に一杯入れるごとに 10円を貯金箱みたいなところに入れるというシステム。 すごい熱気とエネルギーに満ち溢れている。 本作を見たいと思った理由は「焼肉ドラゴン」という鄭義信の傑作舞台があったが、 あの感じがこの舞台にもあるのではないか?と思ったこと。 以前から在日朝鮮人のことを扱ったものを見ている。 映画業界をはじめとするエンタメ業界には優れた在日の作家がたくさんいる。 そして、俳優さんも。 本作でも「みょんふぁ(洪明花)」という女優がこのバラックの女将さん役を演じており、 時々混じる朝鮮語や在日朝鮮人の日本語の訛り?などがものすごくリアルに再現されている。 以前、韓国から日本に結婚してやってきた部下がいたことがあり、 彼女の喋り方を思い出す。 映画「パッチギ」や「ディア・ピョンヤン」など今も強く記憶に残っている。 このアパッチのところに日本人の「ヒノマル」という男(西條義将・モダンスイマーズ)が やってくるところからこの舞台は始まる。 彼は戦災孤児で東京の山谷で肉体労働をしていたのだがここに流れ着いて来た。 わけありの男を受け容れる在日朝鮮人たち。 彼らの多くは済州島(チェジュトウ)から日本にやってきた人たち。 1948年4月3日に済州島で多くの朝鮮人が同じ朝鮮人に殺された。 30万人住んでいた人たちの約3分の1が殺されたらしい。 彼らは朝鮮半島の南北分断に反対して、その行為が共産主義だとみなされ、 こうした事件が起きたらしい。 彼らの多くはその後、済州島には居られなくなり日本に逃げて来たそうである。 今で言う難民と同じ。 難民だった彼らは一か所に住み共同体を作って生きていく。 そうしなければ生きていけなかったということもある。 その済州島4・3事件から10年後のことである。 舞台では実際にホルモン焼きを行いキムチやナムルと一緒に飯を食い、 マッコリを飲むシーンなどが登場する。 アパッチのスクラップ回収はその後警察の取り締まりが強化されていくこととなり困難を極めていく。 警察との攻防の中で亡くなる人もいる。 また、生きていくために子供を養うために、 立ちんぼをして日銭を稼がないといけないなどのあらゆる現実がここではリアルに描かれる。 日澤の演出はシラシケイタのリアルな戯曲を丁寧に掬い取り、現実から目を背けない! その強度は観客に伝わり一瞬たりとも緩まない空気が2時間持続する。 淡い恋の話も交えながら彼らの人生は続いていく。 今、読んでいる「社会心理学講義」(小坂井敏晶@筑摩選書)の中に自分と 似ている相手に差別感情が生まれやすいということが書かれていたが。 私たちの抱えている在日や部落などの問題は種類が違うとは言え、 まさにそうした環境の中から生まれ出て来たものだろう! 70人入れば満席となる劇場はまさに満席。 その後、キャンセル待ちで入る方もいらした。17日まで!
by haruharuyama
| 2017-07-14 18:05
| 舞台
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