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◎舞台芸術 極私的ベスト2017
今年の演劇界の大きなトピックスとして 平田オリザ(青年団)の第一子誕生がありました! 私と同い年でパパデビューなんてとても嬉しいじゃありませんか!? と同時に、青年団が兵庫県の豊岡市に拠点を移すかもしれない というニュースも話題になりました。 演出部所属の鏡味史子が主宰している「アゴラの人々」でも そのあたりの記事を読めるかも知れませんね。
また、「ワンピース歌舞伎」の新作や宮城聡の「極付印度伝 マハーバーラタ戦記」の 歌舞伎公演!「子午線の祀り」などを野村萬斎が上演と、 伝統芸能の世界にも新たな風が吹き始めています。 木ノ下歌舞伎主宰の木ノ下裕一のような人が多く輩出されていけば 新たな舞台芸術の可能性が開けていくのではないでしょうか? 落語の世界も「昭和元禄落語心中」などの漫画やアニメ、 そしてNHKでは「超入門!落語The movie」などで伝統芸能の垣根が、 ぐんと下がった年でした。 この番組はエミー賞にノミネートされたそうです!
今年も素敵な舞台を見ることが出来ました。 すべての演劇関係者に感謝です。 もっとも経済や時間効率の悪い芸術作品でもある舞台芸術は、 実は最も観客の深いところまで刺さる芸術作品になることがあります。 どのような時にそうなるのか?はわかりません。 演劇ファンは舞台を見続けることによって 素晴らしい「その場に遭遇する」体験を繰り返したい! というのが舞台芸術鑑賞の 最大の魅力ではないでしょうか? 今年もトップランナーとして 優れた作品を輩出し続けた舞台人が何人もいました。
1、 「天の敵」イキウメ(@シアターイースト)
イキウメの前川知大さんはその中でも今年のベストオブベストだったのではないでしょうか? 紀伊国屋演劇賞を受賞されたのでその評価は多くの人が知るところとなりました。 知的好奇心を心の内奥まで潜って刺激する作家としてとても優れた仕事をされています。 また10年以上この劇団員として参加してきた俳優たちの円熟ぶりも 素晴らしいです。 あのキャストでないとああはならなかっただろうという シチュエーションがいくつもあり、 まさに演劇の一期一会性を体現するものでもありました。 (他のイキウメ作品「散歩する侵略者」@シアタートラム)
2、「Ballo ロミオとジュリエット」CHAiroiPLIN (チャイロイプリン)(@東京グローブ座)
スズキ拓郎という演出家であり振付家でありダンサーである方がいます。 コンドルズのメンバーでもありますのでコンドルズファンなら 知っている方じゃないでしょうか? 彼は「CHAiroiPLIN」(チャイロイプリン)というユニットを作って 若い俳優たちと制作活動を行っています。 そのスズキさんが「グローブ座」という大きな小屋で公演を行いました。 しかも入場料が2017年にかけて2017円! 「ロミオとジュリエット」をこのように作るのか?!!! と驚きました。 1996年の米国映画、バズ・ラーマン監督の 「ロミオとジュリエット」を見た時と同様の斬新さを感じたのです。
3、「Sheep Sleep Sharp」マームとジプシー(@ルミネ0)
藤田貴大の今年の仕事はほとんど拝見することが出来ました。 独特な詩情をたたえる藤田さんの世界が好きな人たちが 固定ファンとなっています。藤田さんのものだけを見る方もいるらしく、 洒落た洋服を着たセンスのいい方が たくさん劇場にいらっしゃいます。 ミナペルホネンやsuzuki takayukiなどのデザイナーが参加し、衣装を提供し フォントやチラシなどのデザインを ブックデザイナーの名久井直子が手掛けるというように 多くの才能ある大人たちが彼と彼の作品に興味を持っています。 その中でも5月の連休にルミネ0でみた「Sheep Sleep Sharp」は 強烈な読後感を残してくれました。 そして、いつも思うのですが女優の「青柳いずみ」抜きには マームとジプシーは語れない!そんな気がします。 (他の藤田貴大作品「ハロー・スクール・バイバイ」@さいたま芸術劇場、 「ひびの、ひび3×3=6月。9月じゃなくて」@VACANT、 「IL MIO TEMPO」@さいたま芸術劇場、 「ぬいぐるみたちがなんだか変だよと囁いている引っ越しの夜」 マームと誰かさん@VACANT)
4、「60’sエレジー」劇団チョコレートケーキ(@サンモールスタジオ)
劇団チョコレートケーキもこの数年精力的な活動をし、 傑作を毎回制作し続けています。 最近では劇作家の古川健さんが他劇団に戯曲を書き下ろしたり、 演出の日澤雄介さんが他劇団の演出に駆り出されたりといった活動も増えています。 忙しく量産する時期があり そのレベルが高い劇団やその作家・演出家はある時代を作っていきます。 彼らもいままさにそうした時期になるのでしょう! あとは「継続は力なり」を実行するばかりです。 今年の新作の「60´sエレジー」をここに挙げたいと思います。 硬派で社会派というラベルを貼られると、 敢えてこうした人情話の作品を持ってくることが 芸術家らしい制作態度ではないでしょうか? 既存のものを壊しつづけながら前に進んでいく、 そんな感覚を受けました。 (他の劇団チョコレートケーキ作品「あの記憶の記録」「熱狂」@シアターウェスト)
5、「相談者たち」城山羊の会(@三鷹市芸術文化センター星のホール)
作・演出の山内ケンジさんは広告業界の人が知っている人から、 いまや演劇業界から映画業界の多くの人が知る人となりました。 山内さんは、その才能とそれを活かすために「人生の覚悟」を したからこそ現在の山内ケンジとなったのではないでしょうか? 五十歳代半ばで「岸田戯曲賞」を受賞して、 映画も毎年のように作り続けておられます。 その山内さんが三鷹市芸術文化センターで今年も新作を上演してくれました。 三鷹と言えば森元さん。 この劇場の職員でもあるプロデューサーの森元さんが 「城山羊の会」では必ず何らかの役が割り振られ、 それがお約束のようになっています。 今年も森元さんが劇冒頭で演じます。 その微妙な観客席との距離感と違和感がまさに山内ケンジの世界なのです! そして観客はすんなりとその世界に! 今年見た中で最も声の小さな演劇でもありました。(笑) (他の 山内ケンジ 作品 映画「At the terrace」)
6、「アンネの日」風琴工房(@三鷹市芸術文化センター星のホール)
風琴工房は今年の12月に風琴工房最終公演を行いました。 詩森ろばが描く世界は確実に世界を描く戯曲力とともに、 演出の技術の向上に伴いさらなる進化を遂げています。 なのに、今なぜ最終公演??? 実は、詩森さんは来年劇団ユニット「serial number」と言う名前で、 新たな出発をするのです! しかしながら今年も力作が満載の詩森ろば作品。 社会人経験を活かしたリアルな社会人の世界を描けると言う意味では 、演劇界の池井戸潤(笑)!の地位を 確立しているのではないでしょうか? (他の風琴工房作品「Penalty Killing」@シアタートラム、「ちゅらと修羅」@ザ・スズナリ)
7、「隅田川・娘道成寺」木ノ下歌舞伎(@こまばアゴラ劇場)
木ノ下裕一さん率いる木ノ下歌舞伎も精力的な活動が目立った年でした。 そして木ノ下さんの舞台を見ると歌舞伎の持つ猥雑さや熱量が伝統芸能の型と 相まって新たな価値を私たちに見せてくれます。 そういう意味では伝統芸能を現代演劇の形を変えて読み解いてくれる 唯一無二の劇団なのではないでしょうか? 「面白いですよ!」と木ノ下歌舞伎をおススメすると 特に歌舞伎ファンの方がリピーターになっていかれます。 根源的な歌舞伎の魅力を伝えているという 一つの答えがここにあるのでしょう! (他の木ノ下歌舞伎の作品「東海道四谷怪談」@あうるすぽっと、 「心中天の網島」@のげシャーレ)
8、「チック」(@シアタートラム)
小山ゆうなさんは、ドイツの演劇を演出するのに 欠かせない才能ではないでしょうか? その小山さんが演出家としてそして同時に上演台本の翻訳家としての 成果が出た舞台作品が上演されました。 その評価は小田島雄二賞をはじめとして 世間で認められることとなりました。 小山さんのポップで明るい演出は今どき珍しい演出スタイルかも知れません。 しかし、見終わってさわやかな気分になる舞台を演出することは、 これからの世界に向けて大きな勇気を与えてくれるのではないでしょうか? (他の小山ゆうなの作品「緑のオウム亭」@小劇場B1、「山歩き」@エノキザカスタジオ)
9、「キャバレー」@六本木EXスタジオ
松尾スズキ演出のこの舞台は、まさに長澤まさみが演劇界にとって 重要な存在になるのではないか? そして彼女の歌唱力はその肢体の美しさ以上に 貴重な女優さんとなるのではないか?と思わせてくれる舞台でした。 そして、この舞台の衣装をすべて手掛けたスタイリストの安野ともこさんの仕事にも脱帽です! TVCMはもちろんですが、本作やその他の演劇、 そしてドラマ!特に「監獄のお姫様」の仕事にも感動しました! 安野さんは下着のブランドなども運営されており、 まさにこれからのスタイリストとしてののマルチポートフォリオワーカーの 先駆けとなるような活動をされています。 その体力と努力に感服です。
10、「痴人の愛」ブス会10周年記念公演(@こまばアゴラ劇場)
ブス会が10周年だそうです! 出版社のリトルモア地下のスペースから始まった公演。 AV・映像監督であるペヤンヌマキと同じ 早稲田の学友でもある安藤玉恵の二人が ガチンコで向き合い新たな形の「ブス会」を模索した一作となりました。 新しいことをやってみようという勇気は いつまでも若々しくいられるための秘訣です。 そんな濃密な舞台を 濃密な空間のこまばアゴラ劇場で見ることが出来ました。
11、「鳥の名前」赤堀雅秋:作・演出(@ザ・スズナリ)
赤堀正秋も演劇界になくてはならない貴重な人財です。 確実に人の気持ちの中に入り込む戯曲が欠けるチカラは 映画の脚本にも応用されています。 そんな赤堀さんをみんなで応援したいと思います。 鳥の名前は久々のスズナリでの公演でした。 あの空間で見る赤堀作品の贅沢さがありました。 あの独特な「間」はまさにオリジナル! (※時間の関係で「流山ブルーバード」に行けなかったのが悔やまれます。)
12、「今がオールタイムベスト」玉田企画(@アトリエヘリコプター)
玉田企画もコンスタントにシュールで笑える作品を作り続けています。 玉田貴也という永遠の青年のような劇作家が思春期の少年の物語を書くと 「ジャストミート!」の音が聞こえてきます。 大人になりたくなかったすべての大人たちが見て 大笑いできる玉田さんの才能に来年早々も出会うことができます。
13、「ちょっと待って下さい」ナイロン100℃(@本多劇場)
大学生になって見始めた演劇!社会人になってからは 観劇本数が減っていきました。 そして1995年に演劇を再びたくさん見るようになった 最初のきっかけはナイロン100℃のKERAさんの舞台でした。 「フローズンビーチ」を見て、 こんなに面白くナンセンスでシュールな笑いに満ちた劇団があるのか!? と感動した記憶があります。 そしてそれから20年以上が経ちましたが、 そのシュールさは今も変わらず、 さらに深さが加わり複雑なハーモニーが奏でられるようになってきました。 本作もその中で新たな「不条理喜劇」を模索するKERAの 冒険が見えてきました。 そして、それを支えるナイロン100℃の劇団員と客演がすごい!
14、「わたしの星」ままごと(@三鷹市芸術文化センター星のホール)
柴幸男は地方に住み込んでの創作などを行って精力的に活動されていました。 その成果を東京で見ることが出来ました。 あまり経験のない学生や俳優たちと一緒になって どうしたらベストの演劇が創作できるか?を 試行錯誤した結果が舞台の上で発表されました。 演劇の根源的な意味がそこにはあるのではないでしょうか? 高校生が夏休みをすべてこの公演に捧げた経験は 必ず彼らの人生に活かされることでしょう! それは、藤田貴大がさいたまで上演した「ハロー・・スクール・バイバイ」も同様です。 (他の柴幸男の作品「わたしが悲しくないのはあなたが遠いから」@シアターイースト)
15、「円生と志ん生」こまつ座(@紀伊国屋サザンシアター)
演出家でもあるラサール石井だからこそ、 できたキャラクターがこの「志ん生」の役どころだったのではないでしょうか? 演じ手でもあるけど創り手でもあるという感覚がないと 噺家を演じるのはとても難しいのかも知れない!と感じたのでした。 それは噺家さんが自分で演じ演出するから? 宮藤官九郎脚本の2019年の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」で ビートたけしさんが「志ん生」の役を演じると聴いて、 その演技をとても楽しみにしております。
16、「怪談・牡丹燈籠」オフィスコットーネ(@すみだパークスタジオ)
噺家、圓朝の傑作「怪談・牡丹灯籠」を 夏の暑い日にすみだパークスタジオで見たこと。 そして、斬新な演出を森新太郎が手掛けたことが とてもいい相乗効果を出しました。 するどい切れ味の演出は、演劇でしか体験しえないことを作り上げました。 17、「不埒」トラッシュマスターズ(@駅前劇場) 中津留章人のトラッシュマスターズは「駅前劇場」がいいです! 濃密な空間は中津留の描く 社会に対する批評性に対しての感応力が強くなります。 本作品は企業の不祥事を描いています。 そしてこの舞台以降、本当に多くの企業の問題が発覚し拡がっていきました。 日本企業のガバナンスをこれからどのようにしていくのか? が問われる時代にこんな舞台が登場したのです。 (他の中津留章人作品「たわけ者の血潮」@座・高円寺)
その他 展覧会
「安藤忠雄展」(@新国立美術館) 「奈良美智展」(@豊田市美術館) 「草間弥生展」(@国立新美術館) 「ジャコメッティ展」(@国立新美術館)
国立新美術館が頑張っています。 美術館がどのような企画をするのかで、 その美術館のブランドが作られていくのでしょう。 MOMAで行われた「コム・デ・ギャルソン展」にはとても興味がありました! 日本でもやってくれへんかなああ?
ということで、以上2017年極私的ベストでした!
みなさまも良いお年をお迎えください!
by haruharuyama
| 2017-12-28 16:03
| 舞台
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