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「アリス・イン・ベッド」&「更地」リーディング・パフォーマンス シアターコモンズ2019(@慶応大学・三田・旧ノグチ・ルーム) リーディング・パフォーマンスと聞いて俳優たちが戯曲を読んで行う 「ラブレターズ」のような公演かと思っていたら、 何と参加者がみんなでその戯曲を、声を出して読むというものだった。 一瞬「え?」と戸惑ったが、せっかく申し込んで、これもいい機会だと思って参加してみた! 田町の駅から慶応の仲通りというごちゃごちゃした素敵な商店街を通過して、 慶応大学三田キャンパスの正門へ!正門に向かって左手に、きれいな建物がある。 守衛さんがいるその場所は以前ガソリンスタンドだったと伺う。 さらにその奥には「ラーメン二郎」の本店が細長い形のビルとして今も残っている。 昨日、久しぶりに発見!いまやあらゆる場所で「二郎系」のラーメン店が出店している。 ラーメン業界のある種の革命。 旧ノグチ・ルームの「ノグチ」とは「イサム・ノグチ」のこと!! 彼が創作したオブジェや家具が置かれている部屋は 以前大学内の別の場所にあったらしい! それを新たな建物を建てる際に3階にその部屋ごと!移築し ガラスとコンクリートの建物で覆い連結させた! 建築家の隈研吾は室内天井にLED照明を配し、高さが3メートルくらいの場所に 半透明の布を天井や壁の部分に設置した。 まるでエジプトのクレオパトラや中国の楊貴妃の寝室のような(?) いくつものレイヤーに囲まれている。 子宮内部のような落ち着いた空間? 照明を暗くするとすぐに眠くなる。癒しと落ち着きが自然と生まれる場所で、 今回のリーディング・パフォーマンスは行われた。 「アリス・イン・ベッド」は スーザン・ソンタグというアメリカはニューヨークの作家・批評家の作品。 彼女の戯曲は翻訳されていないらしく、今回のために 演出の中村佑子さんが翻訳協力の西山敦子さんの力もかりながら上演台本を作られた! この台本のシークエンスを分けて、参加者がチームとなって それぞれのシークエンスをリーディングで演じていく。 私はシーン5Cのマーガレットの役をやった。 最初どんなお話なのか?という全体のお話を中村さんから聞いて、 じゃあやりましょうか!?という形で本番が始まった。 いちばん、戸惑ったのは、この戯曲の意味を理解できないまま 本番が進んでいったこと。 そして先にマーガレットを演じている人の読み方などを見て、 こういうキャラなのか?いやこれでいいのか? というような瞬間的な葛藤が起きる。 しかも、最大の問題は、私は俳優でないので、 思ったイメージを身体からきちんと発話出来るのか?ということ。 そうこうしているうちに時間が来て自分たちの場面がやってくる。 戯曲のセリフを読むとやはり会話する相手があり そのトーンを聴いてそれに対して応えていくことが 大切なことだということを感覚的に理解する。 と、同時に、この発話で声の大きさで、出し方でいいのだろうか? と常に自問自答している自分と向き合っているような変な感覚が常につきまとっていた。 演出の中村さんは、私たちの何だかわからないものに対して それらをすべて受け容れ許容しながら この日のこの公演が創作されるという経験をされるわけだが、 どんな気持ちがするんだろう! 中村さんのプロフィールを読むとテレビマンユニオンで「ドキュメンタリー映像作品」を いくつも手掛けておられるとあって、この上演形式自体が 一期一会のまさにドキュメンタリーなのだな!と思った。 本作の上演の後のアフタートークで、 プログラムディレクターの相馬千秋さんがシアターコモンズでやっていることは 「ポストドラマ演劇」かも知れない。 という言葉を伺ったが、まさにこれは「ドラマ」を超えて その先にあるものを経験するためのパフォーマンス。 ここで経験したことは多分生涯にわたって記憶しているのではないだろうか? 特異な経験をしてもらう!ということもアートの一つの大きな役割なのでは!? 新たな経験が参加者の意識を覚醒させ拡張する。 この試みは参加者への到達の「深さ」が尋常ではないのではないだろうか? ネット社会になってコミュニケーションの広さ以上に「深さ」が 重要になって来ていると言われている。 その「深さ」を獲得するための一つのやり方がここにあるのかも知れない。 効率の先にあるものを経験することで、「ポスト合理主義」 「ポスト新自由主義」の新たな価値が見いだせるのか? 中村さんにこんなことをテーマに「ニッポンのジレンマ」(@NHK ETV)を創って欲しい。 「更地」は夜の公演だった。 演出はかもめマシーン主宰の萩原雄太さん! 太田省吾の原作のこの戯曲は「アリス・イン・ベッド」と違って、 普通の日本人の老夫婦の会話が中心なので、言葉の意味は理解しやすかった。 日本は過去に何度も「更地」となった。 今も「更地」が日本各地に存在している。 歴史を振り返ると、本作の公演が3月10日。 1945年の3月10日に東京大空襲があって 東京の多くの場所は「更地」となってしまった。 それは関東大震災や阪神淡路そして東日本大震災も同様。 今日は3月11日。2011年3月11日14時46分のことを多くの人が思い出す。 今も北三陸などの地域は多くの「更地」が残っており、 福島第一原発の周辺ではその「更地」に足を踏み入れることもできない! 経済に置き換えても バブル崩壊やリーマンショックなどによって、 その業界がいったんゼロリセットのようになり ある意味での「更地」となっている。 太田省吾は 「すべてを失ったところには自由があり、そこからギリギリの希望を見いだしていく」 ということを考えてこれを創作したと、上演前に萩原さんから伺った。 そして何もないところから声を出し発信して、それを聴いてくれる人がいる。 ただそれだけで私たちは生きていけるのではないか? という無言のメッセージが届けられる。 2チームに分かれてワンセンテンスごとに 次々と時計回りに輪読が行われる。 最後にはなぜかその場所は一体感に包まれ 自然発生的に起きた拍手は温かいもので満ち溢れていた。 その人間がつながっているんだよ!という根源的なものを 感じさせてくれた体験。 薄暗い光の中で行われるパフォーマンスでの上演。 まさに「一期一会」! この会場、夜間は暖房が止まってしまうのでこれから行かれる方は 少し暖かい格好で行かれることをお薦めします。 上演時間それぞれ大体2時間くらい!11日まで。 シアターコモンズ2019は13日まで。
by haruharuyama
| 2019-03-11 09:55
| 舞台
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