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六本木の一等地に俳優座のビルがある。 六本木の交差点から徒歩十秒!1階は普通の俳優座の劇場。 ここは何度も行った。そして、そのビルの5階に稽古場がある。 こんな場所に稽古場もあるなんて! 歴史の長い劇団はこうした設備が整っている。 文学座しかり青年座(現在、代々木八幡のアトリエ建て替え中)しかり。 稽古場と行ってもタッパ(天井高)もある。 大きさは、文学座のアトリエを何回りか小さくしたような空間。 稽古場だけに防音は完璧ではなく外からの音が劇場内にこぼれてくる。 古川健(劇団チョコレートケーキ)が俳優座のために書き下ろした戯曲。 古川健のおっかけのように 古川戯曲ならばどの劇団の公演でも行くようになった。 同じくおっかけのTさんが今回は早めにチケットを確保してくれた。 舞台は1940年代から戦後にかけての満州。 満蒙開拓団と言う言葉や満鉄、満州映画協会など、 中国「清朝」の傀儡国家として溥儀皇帝を元首に仰ぎ 日本国は満州国を建国した。実質は関東軍が統治・支配する。 日韓併合から満州国の設立(1932年) そしてみなさんもご存じのようにその後日本は、日中戦争(1937年)を行い、 東南アジア諸国に向けて 欧米の支配から離脱するというスローガンを掲げて侵略。 さらには米国に対して 彼らが実施したエネルギーの禁輸政策でどうしようもなくなった日本は 1941年12月8日(日本時間)真珠湾攻撃を開始し太平洋戦争に突入していく。 いま思うと完全な自傷行為と思えるこうした政策がなぜ行われたのか? そして、国家の宣伝文句に踊らされて 祖国では食べていけなくなった家族が新天地に希望を求めて 満州国に開拓にやってくる。 しかし、そこには先住の民がいる。 北海道を開拓しようと入植者を集め屯田兵を送った明治政府。 そこに住んでいたアイヌの人たちはそれをどう思ったのだろう? ちなみに、NYのマンハッタン島はオランダ人が 現地のネイティブ・アメリカンから60ギルダー(米ドルで24ドルくらいらしい)で購入したと、ある。 満州にも満人(中国人)が住んでおり、畑を耕し作物を育てていた。 その土地を地主から安く買いたたき入植し、そこで耕作していた中国人(満州人)を 今度は小作として働かせ搾取する。 欧米列強の支配から独立する!という御旗を掲げている当事者たちが 欧米諸国と同様の植民地主義的な支配を行っている。 その矛盾に国家を率いていた人たちは気づいていたのだろうか? その流れに翻弄される日本からやってきた庶民たち。 本作ではその庶民の悲しい歴史とそこで出会った 日本語が話せる中国人との交流を中心に描かれたドラマである。 石井731部隊を描いた戯曲を何本か書いた古川健。 だからこそ、あの時代の満州国での出来事が いろんな方向でつながっていったのだろう! 日本国に有利に物事が進むようになっている傀儡国家「満州国」。 これはおかしいよ!と入植してきた日本人たちは感じ、 そこに居た中国人(満州人)たちは勝手な政策に反発する。 当然のことである。 上から目線で常に中国人に接する権力者と、 中国人と彼らの土地でともに生きようとしていた寒村出身の家族たちが対比的に描かれる。 俳優座の俳優たちの年齢層の幅の広さがキャスティングの幅を広げる。 初日なのにかなりの稽古が行われたのだろうか? 俳優たちがほぼ完ぺきに演じている。 決して華やかなタレント俳優たちではないが、真にチカラのある俳優たちが 地道に演じることで、本作で描かれる庶民にフォーカスをあてるということが 逆に際立ったのではないだろうか? ベネチア国際映画祭でグランプリを獲得したアルフォンソ・キュアロンの「ROMA」という映画がある。 先日のアカデミー賞でも監督賞初め外国語映画賞など多くの賞を獲得した。 この映画は特に有名な俳優が登場していない。 しかしながら、この脚本にほれ込みキュアロンの才能を信じた ネットフリックスが資金を用意して製作された! それが、こうして世界中の話題になる。 従来のビッグスターの出演!派手な演出!そしてVFXやCGを駆使して、時には3Dなども 使いこれでもかという感じで作り込み、マーケティングリサーチを徹底的に行い 製作するスタイルの限界が見えて来たのではないだろうか? 多様な映画作りが、これからの映像コンテンツ業界の生き残る道なのでは? そのために資金を出しクリエイターの才能に寄り添う ネットフリックスやアマゾンなどが登場したことによって ハリウッドの五大メジャーなども多様な考え方を広めていくのではないだろうか? 例えば、フォックス・サーチライト・ピクチャーズのように…。 脱線してしまった。 何を言いたいかというと演劇にもそのようなことが言えるのでは?ということ。 有名な俳優さんが出る人気の公演とともに、 小さなまさにこの稽古場みたいなスペースから少人数の観客に対して 発信されることにも大きな意味がある。 少なくともこれを見た何割かの観客には ものすごく深く届いたのではないだろうか? 上演時間、休憩入れて、2時間45分程度。31日まで。
by haruharuyama
| 2019-03-16 10:26
| 舞台
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