『ブックカバーチャレンジ』97(book cover challenge vol.97)
97冊目は大友克洋の「AKIRA」(@講談社)単行本の発行は
1984年に第1巻がそして最終巻の第6巻は1993年だった。
大判の版型になるこのマンガを自宅の書棚に置いている方は
多いのでは?東日本大震災の後にたくさんの蔵書を処分して
古本屋さんに持っていってもらったのだが
本書は今も自宅の書棚に置かれている。
衝撃的な作品だった。
細密画とも呼べる絵と荒唐無稽なのだがとても深みのある物語は
多くの人をとりこにしたのではないだろうか?
私が大友克洋の名前を教えてもらったのが
多分大学3年の時あたりだったのでは?1983年の頃だったと思う。
梅ちゃんの下宿だったかに
植條ゼミの先輩だった井上友清さんと一緒に飲む機会があり、
その時にマンガの話になったように記憶している。
友清さんは数年上の先輩でコピーライターとして
大阪の制作会社だったかで働かれていた。
ちなみに、友清さんの同期で泉さんという女性の先輩とも一緒によく飲んだ。
泉さんもコピーライターをされており、その後、泉さんは「牧村泉」名で
小説家になられた。初めて書かれた小説「邪光」(@幻冬舎文庫)は
テレビドラマにもなった。
泉さんがその時一緒だったかは定かでないが、友清さんとマンガの話になり、
大友克洋という漫画家が面白いということを教えていただいた。
当時マニアックなマンガを買うには阪急ファイブ(現HEP FIVE)の上にあった
漫画の品ぞろえが素晴らしかった本屋さん「駸々堂書店」で
大友克洋のマンガを何冊か購入した。
「ショート・ピース」「ハイウェイスター」「さよならにっぽん」
「ヘンゼルとグレーテル」「気分はもう戦争」「童夢」
中でも1983年に発売された「童夢」は私の中に圧倒的なマンガ体験だった。
こんなに細密にマンガを描く人がいるのか?いったい1枚の絵を描くのに
何時間かかるんだろう?と思った。
しかし大友克洋はそれだけで終わらない。
その大友克洋の集大成ともいえるのがこの「AKIRA」だった。
大友作品を一つ挙げるならやはり本書!
そして実はこのマンガはアニメ映画化され
その監督も大友克洋自身がおやりになっている!
マンガに負けず劣らずの完成度のこのアニメーション映画は
今見ても超面白い!
この「AKIRA」という作品に大友克洋は全精力を傾け描き続けたのだろう。
その熱量が半端ない。
そして大友克洋は漫画家として
本作の後はあまり目立った活動はされなかった。
大友監督の二メーション映画をその後は「メモリーズ」「スチームボーイ」と見たが、
やはり「AKIRA」の持つあの世界観は圧倒的。
ほんとうに多くの人にこのマンガ作品と
このアニメーション映画はいまも大きな影響を与え続けている。
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