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生き残った子供たちへ 戦争六篇 短編連続上演「〇六〇〇猶二人生存ス」「その頬、熱線に焼かれ」劇団チョコレートケーキ(@東京芸術劇場シアターイースト)
脚本:古川健、演出:日澤雄介。戦争六篇の4本目&5本目を観劇。 1時間前後の短編を二本上演。若い俳優を起用して毎回、出演者が違う。 3回だけの公演。それぞれ「い組」「ろ組」「は組」とあり、 私は「ろ組」を観劇。まさに一期一会の公演。 「〇六〇〇猶二人生存ス」は人間魚雷回天のお話。 魚雷に兵士が乗り込み、自ら運転して爆弾とともに戦艦に突っ込んでいくという兵器。 まさに自爆攻撃である。 いまならドローン技術で無人操縦が出来るだろうに。 当時は兵士の命は爆弾1発と同価値しかなかったのか? そして、我が国は、その戦略を「お国のため」という おためごかしのような言葉をもって実行した。 本当に「お国のため」だったら国民を一番大切にするべきなのでは? と思うのですがいかがでしょうか? それは、しかしながら今でも世界の各地で繰り返されている。 ロシア人やウクライナ人兵士の現場の人たちは 本当に「お国のため」に戦っているのだろうか? 人間のすごいところは思い込むとその思い込みが信念になり それが身近な愛情や家族の絆などを軽々と乗り越えてしまうところ。 そして、それが何度となく繰り返されているという現実。 私たちはそれに対して自覚的でないと、大きな流れに取り込まれてしまう。 本作ではまさにそうした大きな時代の流れに翻弄された 若い二人の兵士が登場する。 この日の2本は古川健が初期に戦争について書いた2作らしい。 近年の作は、戦争を起こしてしまった人たち、 戦時に大きな判断をしてしまった人たちに視点が移動しているのだが、 この初期の作品はまさに戦争の現場にいた普通の人たちを 若者の視点から描いたもの。 回天の訓練艇である潜水艦に乗り込んだ二人。 潜水艦の事故で浮上が不可能となり海底につっこむ。 そこに残された二人の兵士が、残り少なくなっていく酸素とともに 緩やかに死を迎えていく様が描かれる。 狭い潜水艦の中に閉じ込められ、そこから出ることも出来ず、 空気が消費され息苦しくなっていく。 そのことを想像するだけで息苦しくなる。 本作は演出に日澤雄介とともに石塚夏実がクレジットされている。 「その頬、熱線に焼かれ」は共同演出として日澤雄介のほかに安原あいか。 本作に関しては、以前「On7」での舞台を2015年、2018年と見ており、 今回は3回目の観劇となる。 本公演では「On7」を構成しているベテラン俳優たちではないのでまた印象が違う。 若手の7名の女性俳優が登場する。 広島で被爆した少女たちが自らの熱線に焼かれた ケロイドの治療をするために米国に派遣され、 米国の最先端の技術でケロイドを出来るだけ普通の状態に 回復させる手術をするというプロジェクトが実際に行われたらしい。 古川健はその事実から本作を創作した。 手術することのリスクも覚悟し、より良く生きていくために施術を受ける少女たち。 当日、配布された資料によると1955年に25人が渡米したらしい。 彼女たちはその中で自らの不安や葛藤を語りつつともに生きていこうとしていく。 特徴的なのは、この施術でくしくも亡くなってしまった女性が登場するところ。 彼女は幽霊としてみんなに寄り添い、そして勇気を与える。 自らの命は亡くなってしまったが、彼女の記憶と思いははみんなの中に残っている。 井上ひさしの同じくヒロシマの被爆者を扱った「父と暮らせば」という作品があるが、 これは父親の幽霊が登場するというもの。 娘が「ありがと、ありました」と広島弁で語るのが印象的。 被ばくしても、遺されて生き残った人たちは大きな負い目を感じて 生きていたということが良くわかる。 「父と暮らせば」は黒木和夫監督作品として映画にもなっている。 これに登場している宮沢りえがいい! 脱線してしまいましたが、本作で彼女たちはヒロシマガール、 原爆乙女と呼ばれたらしい。 そう呼ばれた彼女たちの心中はいかがだっただろうか? 彼女たちが広島弁で発する方言が愛おしい。 そしてその中の誰かの言葉で「普通に、人並みに生きていければ十分です」 というような意味の台詞を聴いて、 その「普通」でいられることがどれほど貴重で 難しいことであるかを実感されられる。 上演時間それぞれ、45分&65分 休憩入れて約2時間。 そして来週はいよいよ「戦争六篇」の最新作の書き下ろし。 「ガマ」の上演が始まる。8月29日~9月4日まで。
by haruharuyama
| 2022-08-27 09:20
| 舞台
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