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生き残った子供たちへ 戦争六篇「ガマ」劇団チョコレートケーキ(@東京芸術劇場シアターイースト) 劇団チョコレートケーキ、今年の夏の戦争六篇、連続上演もいよいよ佳境に。 最後の6作目にして書き下ろしの新作。 沖縄本土返還50周年にあたる2022年は「ちむどんどん」を始めとした 沖縄を特集した番組や芸術作品などがたくさん創作されている。 本作も沖縄の「ガマ」が舞台の演劇。 沖縄に数回行ったことがあるが、その中でタクシーに乗って行った ひめゆりの塔の近くにある沖縄平和祈念公園とそこに隣接する 沖縄県平和祈念資料館での経験は強く記憶に残っている。 これだけの沖縄の人たちが被害に遭い亡くなったのか? そして、現実はどうだったのか? 軍部が首里のまさに首里城の地下に作った作戦司令部を捨てて 軍人たちと民間人たち、そして彼らを助けるひめゆりの女子生徒などが南下していった。 海岸沿いには多くの洞窟があり「ガマ」と呼ばれる場所に彼らは身を潜め アメリカ軍の攻撃に備えた。 といっても、何もやりようがなく撤退移動していったというのが現実。 この「ガマ」を舞台にした演劇作品は過去にも創作されている。 坂手洋二さんなどが創作した演劇作品も興味深いものがあった。 この舞台で描かれる「ガマ」は首里の北側に位置する場所にあるという設定。 そこに負傷して足の骨が折れた少尉(岡本篤)をかついで 沖縄県立第一中学の先生(西尾友樹)と沖縄県立第一女学校生でもある ひめゆりの少女(清水緑)がこの「ガマ」にやってくる。 少尉の骨折を手当てし少尉の意識が戻るまで、ということだったのか? その後、新たに地元の沖縄の人で兵隊さんの道案内をすることになった知念さん(大和田獏)がある種の任務を言い渡された兵士二人(青木柳葉魚・浅井伸治)と一緒にやってくる。 本作は基本「ガマ」の中だけで完結する物語。 なので表現の仕方がかなり難しい。 会話から生まれて来る過去の出来事、一人が経験したことを思い出すような エピソードなどを、どのように挿入してどう表現するのか? 演出の日澤雄介さんはかなりいろんなことを考えたのではないだろうか? そして、ある種実験的とでも言えるそぎ落としそぎ落とし これ以上落とせないくらいシャープに事象をそぎ落として表現した結果だったのでは? 演出家がここにいる俳優を信じ、同時に観客の想像力を信じたからこそ 出来る舞台だったのではないだろうか? 俳優によってその出来は大きく変化する。 しかも劇チョコの俳優さんたちはこの「戦争六篇」のシリーズの 他の作品にも出ているのにもかかわらずだ。 俳優も究めればここまでのことが出来るのか?と感心する。 そして丁寧に演出された発声や間合いなども含めて、 初日に拝見させていただいたにもかかわらず ものすごい完成度で観客に迫ってくる舞台だった。 決して激しい戦闘シーンなどはない。 ただ、音響や照明などの様々な工夫 (特にガマの中のような声の反響はどうやって作っていったのだろう?) によってその雰囲気を最大限に引き出す。 むちゃくちゃ静かな舞台を観客席の一人一人が食い入るように見つめている という空気が伝わって来た。 教師が生徒を鼓舞し戦争に向かわせていった悲劇。 ひめゆりの女子学生はそこで行われた戦時教育を純粋に信じ、 お国のために死ぬべきだ!友人や仲間が死んでいるのに 私も死に向かわなければみんなに合わす顔がないというような 感情を持つようになる。 その純粋さとこの戦場での現状を見ていてある種の諦観を持った大人たち (少尉や教師、兵士たち、そして沖縄のおじいさん)との対比が描かれる。 これまでのことを見て来ている大人たちは彼女の持つ純粋さをどう受け取ったのか? 自分より若いものたちに生き残ってもらいたいというのは共通した思い。 (以下、ネタバレあります) そして本作の最大の特徴は降伏して生き残るという選択肢が与えられたこと。 それを選択することで生き続けることが実は一番カッコいいのでは?という。 清水緑がある種の降伏から幸福へ向かっているような ジャンヌダルクのように見えて来たのは私だけだろうか? 上演時間2時間少々。9月4日まで。
by haruharuyama
| 2022-08-30 09:43
| 舞台
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