前川知大作・演出。
前川知大の書いた「散歩する侵略者」がとっても良かったので、
今回の新作公演に興味をもって行くことにした。
吉祥寺シアターで当日券を買い求めようと1時間前に行ったら、
すでに完売で立ち見です。と言われた。
えー!立ち見!立ち見席は、当日券として必ず売り出すみたいだが、
それ以外はキャンセル待ちとなる。
人気公演なのか!しまった!とりあえずキャンセル待ちの札をもらい、
開演5分前に劇場に戻ってきてください、という案内を受ける。
このシステムは吉祥寺シアター独特のものかもしれない。
補助椅子を追加で出したりはしないのか?
とにかく、これから気をつけよう、と思いつつ、吉祥寺の街へ。
1時間あるから「SATOU」のメンチカツが
買えるだろうと思って長い列に並ぶ。
この日はかなり寒かったのにかかわらず、長い列が出来ていた。
ここのゲンコツ状のカタチは何ていうことはないメンチカツだが、
食べるとその魅力がわかる。衣の厚さが独特なのだ。
また、値段も安いのでさらに納得である。5個以上買うとひとつ120円。
古本屋さんで買った「闇金ウシジマくん」真鍋昌平著(@小学館)
を読みながら待つ。この漫画はディレクターのYさんのオススメのもの。
結局40分以上並んでもう少しだったのだが、
開演5分前ギリギリになってしまったので、
待ちあいの列を離れ劇場に向かう。
これも縁だなあと思った。キャンセル待ちの方は縁があったのだろう。
良い席に座れることが出来た。
前川の作品は、いつも近未来の物語を描いているのだろうか?
近未来といっても見た目は現在とあまり変わることがない。
ただ独特の劇中でのルールがあり、
そこにスポーンとはまると面白がれるのだろうか?
とにかく観客は、ほぼ満席の中、固唾を飲むように舞台上を注視していた。
現実なのか幻想なのかわらなくなる。そしてその両世界が交錯し交感する。
役者たちは僕が初めて見る人ばかりだった。
上手いのか上手くないのか良くわからない。演出の狙いなのか?
二日目ということで演出が練られていなかったのか?
何となく言いたいこと、表現したいだろうことは理解できる。
舞台の美術やタイトルワーク、音楽がシャープでセンスの良さを感じた。
(以下、ネタバレ含む。)
ラストシーンで胆汁を飲むが、
本当はその後を提示すべきだろうと強く思った。
結局、思わせぶりのツインピークス劇場版みたいな
印象を残すことになった。惜しい!