快快に電話したら、予約は完売です。
当日券が13時過ぎから少し発売されます、とのこと。
いつも、快快の応対は明るくて気持ちがいい。
さわやかな若者たちの集団である。
暗さや鬱屈などがみじんもなく生きている若い人たちがいるんだと思う。
五反田駅から目黒川沿いを歩く。
数分するとNTTのビルの間に町原ビルが見えてくる。
古いビルをリノベーションしたものだろうか?
洒落たカフェのようなビルでもある。12時40分に到着。
そのときタクシーから降りてきたのが野田秀樹さんと奥さんの藤田陽子さんだった。
藤田さんはおなかが大きくなっていた。
野田さんが快快を見に来ていることに驚いた!
13時過ぎまで待ってくださいと、会場の前のスペースで
陽だまりになっているところに案内される。
そこで豆大福を食べながら待つ。
妙典「京山」の和菓子。
自分が住んでいるあたりで唯一おいしいと思える地元の和菓子。
行徳に宮内庁所有の「新浜鴨場」があり、
そこに納品しているお店みたいだという噂を聞いた。豆大福1個180円。
会場は変形のL字型となっていた。舞台は12畳くらいのスペース。
奥は段ボールが重ねられ壁として機能している。
段ボールには白いペイントが施されておりブロック塀のようにも見える。
作家である北川さんが、開演前、舞台上で今回のストーリーを英語で話しだす。
今回は中三レベルの英語でやります。と書いてあったが。それよりも酷い英語だった。
日本語をそのまま英語の単語に置き換えているので、
英語しかわからない外国の人に伝わったのだろうか?
客席から日本語の通訳の人に出てもらって日本語で通訳が始まった。
近未来のロボットやサイボーグが出てくるお話である。
近未来の東京?
そこで、セックスロボットとして開発されたハーフロボットとフルロボットが
身体を売って毎日の生活をするという話。
たとえば、「I AM A TWO THOUSAND YEN」と言うのである。
そこにテクノ好きの学生が出てきたり、呼び込みの兄ちゃんみたいな人がいたりする。
ストーリーはシンプル。
彼らは日本語で語ったり、ジェスチャーと拙い英語で語りかけたりする。
オリガさんという外国人の女性が登場し、英語で説明したりセリフを代わりに喋ったりする。
そのギクシャクした感じが公演初日だったからかうまくいっていなかった。
そして、どの言葉を聞けばいいのかがわからなくなる。
ここでの問題は再度言うが、英語である。
英語をきちんとネイティブの人に見てもらう必要があった。
単語の羅列だけだと、何だかよくわからない英語となってしまっている。
それが狙いであったとしても、日本語と英語のリズムがうまく機能していないのが残念。
しかしながら、快快のダンスのシーンはいつも面白く、明るく、楽しい。
その瞬間を見られただけでもここに来た価値があったと思う。
全員で所狭しと踊るシーンは何故感動するのだろう?
また、ラストの10分間のHard(ノガミキヌヨ)が「I LOVE YOU」という言葉を
探すシーンが良かった。
「PLUTO」や「AI」にも似た設定で
ココロのないものが愛を獲得する物語というとプロトタイプかもしれないが、
ノガミキヌヨのシーンはそれを乗り越える何かがあった。