赤坂TBSのビルが新しくなって二年目になろうとしている。
TBSの前に大きなタワービル赤坂サカスが出来、
広告会社を初めとする会社がたくさん入って来た。
三井不動産はここと六本木ミッドタウンを結ぶ軸をベースに町づくりを考えている。
森ビルと対抗した二大不動産が新たな街と文化を作ろうとしている。
サカスというネーミングだけに周囲には桜の木が植えられ、
夕方になるとそれがさらにピンクのフィルターでライティングされ
幻想的な雰囲気となっている。
その人工的な照明には賛否両論あるだろうが、
いま赤坂駅の周辺はそのようなことになっている。
そこに新しい劇場も同時にオープンした。
赤坂ACTシアターである。
坂の上から入場するようになっており斜面をうまく使った劇場構造。
機材や大道具の搬出入をTBS側からするようになっており景観が保たれる。
開館2年目にして初めてACTシアターへ入った。
劇場の前を通過する機会は何度もあったが
劇場内は四季劇場やその他の商業演劇を中心とする劇場を模した造りになっている。
カフェスペースがあり、ワインなども販売されている。
また女子トイレは入口と出口が別の一方通行型のトイレになっているようである。
観客が多く入る劇場ではこの構造は合理的である。
劇団☆新感線は、ある程度のキャパがある劇場でないと
お客さんが入りきれないほどの人気となっている。
当日券は1時間前に並んでいるお客さんから抽選で行うシステム。
何時間も寒空の中を並ばないでもいいシステムは嬉しい。
演劇を見るのも縁みたいなものがある。
さて、本作は宮藤官九郎の脚本。
「メタル・マクベス」以来の新感線への脚本提供ではないだろうか?
「メタル・マクベス」は現代劇だった。
本作は、いままでの、中島かずき原作のシリーズに近い趣。
時代考証を無視した時代活劇とでも言えばいいのだろうか?
いったいいつの時代でどこの話だかわからないが、
そこでの時代もの、人情ものになっている。
人情ものは女性には人気が高い。
観客も圧倒的に女性が多い。
運命とタイミングがずれて
お互いが悲劇への道を進んでいく。
道行きや心中ものにも似た世界が、
新感線ならではのギャグと漫画的な効果音の演出にはさまれながら進行していく。
ここでは、音楽が劇中歌として歌われる。
面白かったのが「ヤクザインヘブン」。
これはまるでPefumeじゃないか!
それを中年のおじさんが踊りながら歌う。
踊りがまさしく!という感じで笑った。
舞台俳優の身体の切れの良さがそれをさらに素敵なパロディにしていた。
高岡早紀への古田新太のむくわれない、愛の物語とでもいったらいいのだろうか?
時々、宮藤官九郎らしさが顔を出す。
特に、男女のラブラブシーンはいつものバカップルぶりも含めて
クドカンっぽいなあと思う。
古田新太が歌う「かげろふ」によって
街の男女が踊りだすシーンは白眉。