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松井周が最初に作った作品の再演。初演は未見。 サンプルを初めて見たのが「地下室」だった。 自然食品を販売する会社が、ある種の共同体のような性格となってくる。 まるでカルト教団のような。 そして次の作品「シフト」では、田舎の濃い人間関係から生まれてくるだろう 近親相姦的な世界が描かれた。 その後、松井は少しずつ作風を変化させ、抽象度の高いものに挑戦しようとしていた。 今回は、初期の作品の再演ということで、原初のスタイルに戻ったようである。 ある認知証の老婆を抱えて介護しながら暮らしている郊外の都市の一軒家。 夫婦と夫の母親という構成。 夫は先日事故でペニスを損傷してしまう。 そこに妻が参加しているコーラスグループの人、 学生時代からの夫婦の友人で現在は保険会社に勤務している男性などがときどきやってくる。 そんな家に、妻の実の兄が突然やってくる。 おもむろに夫にしばらく家を使わせてください!と懇願する。 兄は認知証の老婆となぜか仲が良く。奇妙な生活が始まる。 古館、演じる兄は、若い男女をこの家に連れてくる。 リサイクルの会社をこの三人でやる。 つきましてはこの家を事務所にし、彼らとの共同生活をしながら 会社を大きくしていくので何とかお願いしますということになり、 若い男女、古館、夫婦とその母親の6人での奇妙な生活が始まる。 母親の介護は、若者なども含め手分けして面倒をみるという。 これは「地下室」や「シフト」で描かれている濃い人間関係がベースとなった 奇妙な共同体を描くことということで共通している。 その関係から見えてくるものは決して明るいものでも希望に満ちあふれたものでもない。 お互いに依存しあいながら何とか生きていこうという、ある種、終末観に満ちた 人間関係が描かれる。 そういった閉じられた共同体では、世間の常識でないものが常識化していくのだろうな。 とこの舞台を見て改めて思った。 彼らの中での独自の世界やルールが発生し、その中で彼らは生きていこうとする。 その環境が共同体の中にいる時には心地よいと思われるのだろう。 これが、カルト教団などが生まれる仕組みの一つなのではないだろうかな?と思った。 共同体ではその人が欠損しているところを共同体の関係性で補うとする。 その関係がどんどんエスカレートしてくるのが見ていて気持ち悪くもあり面白くもある。 人間はたくましいのだなと思うと同時に弱いものなんだなということが見えてくる。 この閉じられた集団をここまでうまく描けるのは松井周だけじゃないか?と思う。 その独自性は貴重であり、さらにその世界を推し進めていったものが見てみたいと思った。
by haruharuyama
| 2009-06-01 06:30
| 舞台
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