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毎年、6月にカンヌで広告祭が行われている。 年を追うごとに、そのカテゴリーが増え、いまや、11のカテゴリーで 審査が行われる世界最大の広告祭のひとつ。 そして、この発表研究会がいつも東京で秋に行われる。 カンヌのDVDの発売の直前に行われる。 カテゴリーが増えるに従って日本からの審査員の数も増えている。 今年は7名。 アウトドアのカテゴリーで審査委員長を務めた電通の鏡明さんが登壇し、挨拶をされた。 鏡さんが、審査の基準にしたキーワードは三つ。 「嫉妬」「勇気」「希望」! この条件をクリアしているものということで審査が行われたそうである。 結果、グランプリはジンバブエ(アフリカ)の新聞による 政府への批判を含めたメッセージ広告。 極度のインフレで紙を買うよりも紙幣に印刷する方がコストが安いため 実際の紙幣にメッセージを印刷してビルボードやポスターを制作した。 こうした、意見広告がグランプリになる。 オバマ大統領就任キャンペーンが 今年のチタニウム&インテグレイテッド部門のグランプリになったことも同様のことが言えよう。 公共的な社会的なメッセージを含んだキャンペーンが 今後の広告界の一つの柱となっていくことは間違いのないことだろう。 日本でも、8月の総選挙の当日か前日に、最高裁判官の審査についての 意見広告が掲載された。 そこには、選挙での1票の格差について、合憲判決を下した 二人の最高裁判官についての事実が記載されていて、 1票の公平性を守るためのメッセージが含まれた広告となっていた。 著名人が実名でたくさん名前を載せており、 この文字だけの15段の新聞広告を読みいってしまった記憶がある。 そして、先日、最高裁判所で1票の格差についての判決があり、 その格差を違憲だとする初めてのものだった。 この判決と、先日の意見広告は決して無縁ではないだろう。 こうしたことが、世界中で行われているのだなということを、 今回の発表を見て思った。 今年のフィルム部門の審査員だった、博報堂の河野俊哉さんが登壇し フィルムを中心とする発表をする。 毎年、この発表は、審査員の個性が出て面白い。 彼らなりに、受賞作品を編集して再構成して我々に提示してくれる。 それは、そのクリエーターがどのようにプレゼンテーションするのかという見本となり、 その人が何を考えているのかが良くわかる。 河野さんは、まずはフィルム部門以外の受賞作品に言及された。 現在、マス広告以外のものを語らないで これからの広告を語ることが本当に難しくなってきている。 そして、低額のキャンペーンがカンヌという場所で評価され、 クリエーターに勇気を与えることは素晴らしいことである。 扱いの大小を超えた、単純にクリエイティブアイデアと エクゼキューションの素晴らしさを讃えるための広告祭は ピュアなだけに強い。 河野さんは、まず、サイバーでグランプリを獲得した「Best Job In the world」 のキャンペーンについて語る。 オーストラリアの観光キャンペーンを島の管理人の求人広告に置き換えた。 魚の餌やりと、プールの掃除、郵便の配達をしてブログを書いていれば 半年で1000万円の収入がある仕事の募集! マスメディアがこぞって取り上げその費用対効果は 全世界で40億円。オーストラリア国内だけに限っても6.7億円の効果だった。 その他のプロモーションやダイレクト部門などのジャンルのものを いくつか紹介していただき。フィルムへ。 フィルムのカテゴリーにも、いまや、インターネットフィルムというジャンルが出来ており、 これまた様々な表現スタイルが群雄割拠している。 従来型のウェルメイドな広告にも面白いのがあったが、 やはり特徴的なのは、審査委員長の言葉を借りると 「Street generated movie」 ということ。 ドキュメントにも似た実際にそこで行われていることを 映像に定着するということがこれからの手法の一つとして確実に出て来ている。 そこには簡単に動画が撮影できるようになり、 さらに簡単に編集が出来、さらにさらに、それを簡単に配信できるようになった ことと無縁ではないだろう。 結局、テクノロジーの進化が広告の表現スタイルを変えているのである。 「HONDA」の生CM(スカイダイビングのもの。)や サガミオリジナルのコンドーム。 ヴォーダフォンのF1に関する映像。 T-mobilのダンスや、 環境保護キャンペーンの地下鉄の排気口に設置された 親子の白くまのキャンペーンなど、 今後の新たな潮流を指し示してくれる広告を見ると ただそれだけで勇気が出る。 生活者と制作者が限りなく近づき コミュニケーションを行っていく。 いまや、テレビを見ない人、テレビを持っていない人が普通になった。 そんな時でも人々は、何らかのコミュニケーションを欲し、 人とつながっていたいと思っている。 ネットやツイッターやSNSでつながり、 もう一方は現実のライブパフォーマンスやイベントでリアルにつながっていく。 そのようなことが今後さらに広告の表現の世界で主流になってくるのではないか? ということでこの発表会は締めくくられた。 最後に審査員特別賞を受賞した、以前、バドワイザーのCMでグランプリをとった監督が 自ら作ったパロディ映像が面白かった。 「wassup’08」と名付けられたそれは、あのビールCMの完全なパロディであり、 その映像がオバマ大統領の投票キャンペーンになっているというもの。 オバマ大統領の出ている党大会の映像がテレビで流れている。 出演者たちは、その後、イラクに派兵に行っているもの、 トレーダーで大暴落し市場を見て、大損しているもの。 またカトリーナ級のハリケーンに襲われているものなどが、 あのCMと同じような設定で「wassup!」と喋っている。 そして、CHANGからTRUEというスーパーが最後に入る。 審査会場で、猛烈な議論を巻き起こし、審査員特別賞を受賞したそうである。 ここにある批評精神がいい。 広告と公共の境目が、これからどんどんわからなくなっていくのだろう。
by haruharuyama
| 2009-10-02 06:50
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