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今年の夏ごろ、下北沢の小田急線の踏切を渡るときに吹越満とすれ違った。 そのとき、吹越さんは燕尾服姿でサングラスをかけ、杖をつき、よろよろと歩いていた。 まるでチャップリンのように。 いかにも芸のための訓練と思えるような動きだった。 あれ、絶対、芝居の稽古の一環だと一緒にいた人と話した。 実際、この舞台を見て、吹越さんが夏からこのライブの準備を始めており、 どのように舞台を作っていくのかというのを 四苦八苦しながら創作活動をしていた! まさにその時期に遭遇したのだということがわかった。 そのとき吹越さんの気持ちは、どこか海外に逃げてしまいたい! というものだったと舞台上で話されていた。 世田谷パブリックシアターという大きな劇場でたった一人、 5日間ライブをやりきらなければいけない! これは相当なプレッシャーだろう! 一人でこうして立ち向かっていく俳優さんの姿に感心する。 ときどき、一人芝居が上演されることがあるが、 その俳優さん次第でいかようにもなる。 緒方拳が亡くなる直前に一人芝居をやっていたのを思い出した。 「シラノ・ド・ベルジュラック」だったか? あの時の緒方さんの想いに心を馳せる。 何もない広い舞台、舞台の後ろに大きな白いスクリーンが吊るされている。 幅6メートル高さ8メートルくらいはあるだろうか? そこに吹越さんが登場する。 今回の舞台は、吹越さんの過去のソロアクトライブも含めての 集大成のようなものだそうである。 今年で、この活動は20年を迎えるそう。 彼は今年44歳になった。 細身の身体と絞りに絞った彼の姿は、ひげも相まって、 どこか求道僧のようである。 身体を強く意識したそのパフォーマンスは 彼以外には決して出来ないのではないか? と思えるほどの完成度で我々に迫ってくる。 一人である家族の食卓での会話をする吹越満。 会話の言葉の一部が次の話者の会話に重なっていき 意味が二重になりながら会話が続いていく。 言葉で伝えるのが難しいのだが、 妻、夫、そしておじいちゃん、息子の四人家族を吹越満が一人で演じるのである。 また、ビデオカメラを使った映像的なトリックの演出のものも面白かった。 舞台上の、ビデオカメラと大きなスクリーンが効果を発揮する。 まるでルパージュやサイモン・マクバーニーを見ているような? 吹越さんは、そういえばサイモン演出の「エレファント・バニッシュ」に出演していた。 映像的と言えば、時間軸を分断し再構成した不倫ものの1日の話も面白かった。 朝から深夜までのある男と会社の仲間と不倫している部下の女性と家族の話。 1日のストーリーを作っておいて。 それを舞台上で分断し、それぞれの時間の情景を吹越さんが演じる。 スクリーンに「その3時間後」「13時間前」「そのすこし後」「2時間前」 などというスーパーが投影され、それに合わせて吹越さんが演じていく。 まるで、これは映像編集作業ではないか!と思った。 また、彼が触るものが後ろのスクリーンに投影されるのも面白い。 最初、ある女性の部屋を訪ねて来て、彼女がシャワーを浴びている間、 家の中のものを物色する。 本棚を見ているのだなと最初の数分を見ていて理解する。 小説などの題名が彼が指を触れる演技をすると 次々とスクリーンに映し出される。 吉本ばななのコーナーにはいくつかの彼女の著作が並び、 ガラスの仮面の12巻の次に「ゴルゴ13」が並んでいるといったように。 観ている観客の知的好奇心を刺激する、素晴らしい演目だった。 そして、ラストの「ヴォレロ」は圧巻!一見の価値ありです!
by haruharuyama
| 2009-10-03 13:23
| 舞台
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