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平田オリザと青年団の1982年から1991年に至るまでの 10年間の軌跡がここに語られている。 面白い!面白い!夢中で読んだ、一気に読んだ。 丁度、韓国から帰ってきたばかりだったので 平田オリザの韓国留学の話とか韓国の俳優さんたちとの交流の話などを とっても親密な気持ちになって読むことが出来た。 平田オリザはテレビのコメンテーターとしてときどき 出ているので一般的に顔の知られているのではないだろうか? 演劇の世界では知らない人はいない。 日本の演劇界をある意味引っ張っていっている一群を形成している。 その中核の集団として青年団がある。 現在は青年団を母体にして、そこから派生した様々な面白い劇団や演出家、 ユニットが様々な形で存在している。 五反田団、ハイバイ、サンプル、地点、青組などなど。 演出部でも若手の柴幸男みたいな人が出現している。 それだけ大きく組織的に非商業演劇をとりまとめていった功績は大きい。 公共劇場のドラマツルグのような役割を青年団は民間レベルで行っている。 平田オリザは、高校の時自転車で世界1周をし、中途退学後 大験を受けてICUに入学する。 彼はワンゲル部に籍を置きながら、劇団の活動を始めていく。 最初は演劇自体に何も興味を持っていなかった平田が、 演劇を中心とした生活にシフトして 多大な借金を抱えながらも青年団の活動に没頭していく様がここで描かれる。 それと並行して、彼の韓国留学や駒場アゴラ劇場の運営 そして結婚の話などが語られる。 平田の20歳代を中心とした年代記のようである。 彼の生活がすごい。 様々な場所で様々な活動を行っている。 学生時代の彼は、学校の授業に出て、ワンゲルのクラブの練習をし、 家庭教師のアルバイトを夕方こなし、夜は青年団の稽古、 そしてその後は執筆活動あるいは勉強などなど。 これ以上充実した学生生活は描けないだろうというような気になってくる。 そんな、生活が延々と続いていること自体が驚くべきこと。 韓国に留学に行ってもそれは変わらず、韓国語学校の授業、 その合間に欧米人に韓国語を教えたり、韓国人に日本語を教えたりする、 そしてその後大学の授業があり、暇を見てはジョギングをし、 延征大学のマラソン大会の準備をしている。 こういった人を見ていると、まるで普通の人の人生の 3倍くらいを生きているような感覚を受ける。 平田自身にとっては、いたって普通のことなのだろう。 漫画家で60歳でこの世を去った手塚治虫さんのことを思いだす。 彼も普通の人の三倍の人生を生きたなどと良く言われる。 ということは180歳まで生きたという計算になる。 青年団の演劇が「静かな演劇」というキーワードで語られるようになって久しい。 その誕生が本書を読んでいるとまさにバブル期だったということが 面白かった。 世間と対極の流れの中に次世代の流れが確実に始まっていたのだということがわかる。 1987年から1988年にかけての「光の都」という作品で 平田オリザの言う「現代口語演劇」が始まる。 そこから、青年団のスタイルが始まったと。 その時からすでに20年が経ち、現代口語演劇というのは一般的なジャンルとなった。 そして、本書で書かれた青年団勃興期以降、彼らの疾走が始まる。 演劇は「集団で」「継続した」活動を行っていかなければ 新しい様式を生み出すことができないという特徴をもった、 極めてやっかいな芸術表現だと私は考えている。 と平田は本書のあとがきで記している。 それを実際にやり続けている人の言葉は強い。 こうして青年団は今年で27年を迎える。 ちなみに、僕が初めて青年団を見たのは、 1996年の「冒険王」の公演だった。
by haruharuyama
| 2009-10-14 06:37
| 読書
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