仕事の本の話。たまには仕事関係の本も読む。
随分前に、会社で「ひとつ上のプレゼン」が配られていた。
ずーっと僕のデスクの後ろに積まれたままになっていた。
それが、ある人のWEB日記に「ひとつ上のアイデア」を
なかなか興味深く読んだ、という記事を読んで、購入した。
ある日の撮影スタジオの片隅で読み始めると、
本当になかなか面白く、興味深く、
これらの2冊を出版の順序とは逆ではあったが、
一気に読み終えた。
コピーライターの真木準さんがインタビュー取材したものを
まとめたものなのだろうか?話は具体的で、わかりやすい。
ケーススタディとしても参考になる。
読んでいくうちに多くの方々が語っている共通項が見えてくる。
一番目の共通項として、覚えているのは、
クリエイティブディレクションをされている方々がほとんど、
この商品は、この企業はどうあるべきかという
思考の過程を企画書にまとめるという話。
要するに、自分はこう考えましたということを、
順を追って語るだけなのだ。
思考することを止めてしまった少数のクリエーターたちへの、
アンチテーゼなのだろうか?
インタビューされている方々はそうそうたる方々ばかり。
ゆえに、喋っていることが示唆に富んでいる。
二つ目の共通項は、クリエイティブのプレゼンに於いて
パワーポイントでのプレゼンは効果的でないとおっしゃっていた。
考えて考えて、その思考の結果出てきたものを、
簡単な手書きのペーパーとかで伝えていくだけの作業が、
プレゼンの本質であるんだなと思えてくる。
そこから派生したプレゼン資料はおまけであり、
本当に必要なものではない。
三つ目の共通項は、プレゼンはコミュニケーションだということ。
きちんと深いレベルでのコミュニケーションが成立しないと
プレゼンにならない。
それはプレゼンテーターの全人格と、
そのコミュニケーション能力が問われているということなのだろう。
まるで芸人さんのようである。


クリエイティブディレクターも大変だ。