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10月の末まで、六本木ヒルズを中心に東京国際映画祭が行われていた。 以前行われていたような、大々的で派手な催しがなくなり、 その分というと語弊があるのだが、 内容的にもとても充実した映画祭になりつつあるような 気がしているがいかがでしょうか? コンペティション部門には様々な国の映画が集まり 本当に貴重なフィルムを見ることが出来る。 ただ、チケットの確保が難しいというのが難点。 昨年の第22回東京国際映画祭コンペティション部門の グランプリ作品が本作である。 さらに、この映画祭で最優秀監督賞、最優秀男優賞を受賞している。 ブルガリアというとヨーグルトと大関、琴欧州くらいの イメージしかないのが普通の日本人の感覚だろう。 事実、僕自身も黒海かカスピ海沿いにあったかな? くらいの記憶。 調べてみたら黒海の西側にある国。 南はトルコとギリシアに接している。 EU加盟時には最貧国だったそうである。 現在も失業率が高い状態が続いているらしい。 ブルガリアでは年間7-8本しか映画が製作されないそうである。 その1本が東京国際映画祭でグランプリを受賞し 受賞後1年して配給が決まった。 配給の紀伊国屋書店&マーメイドフィルムに拍手! ブルガリアの首都はソフィアという。 ギリシア語で知恵や叡智のことらしい。 哲学が生まれたギリシアの北側に位置する国の首都。 中世からの街並みと 現代化で郊外に見なれた高層住宅群が建設されていることが対比的に描かれる。 そこでアーティストをしている男がこの映画の主人公。 彼は薬物中毒だったのだろうか? そこから再生をし何とかやっていこうともがいている。 今も定期的に医者に通い心療内科の治療を受けている。 彼の実家では父親が新しい女性と暮らしている。 同時に彼の弟も父親と新しい女性(後妻さん?)と一緒に暮らしている。 男はその家を飛び出して、 友人だろう男とルームシェアをして暮らしている。 男はいつもビールを飲んでいる。 朝、起きたらビール、レストランでもビール。 彼女の誕生日の日、一緒にレストランに行く。 メニューが英語で読めないからとビールしか頼まない。 彼女は悲しそうにしながら、つまらなさそうにしている彼に 紙幣を投げつけ店を後にする。 その夜に事件が起きる。 EU最貧国のブルガリアでは純国粋主義的な運動が起きている。 いわゆるネオナチと呼ばれる運動である。 彼らは外国人を排斥しようとし 自らの地位を相対的にあげたいのだろうか? ブルガリアという国は1941年にドイツのナチスと連合を結んでいる。 ユダヤ人の迫害が起こる前までは。 しかしながら、ナチスがユダヤ人政策を始めると ブルガリアはユダヤ人の保護に傾いて行く。 そういう考え方も同時に持てる国なのだろう。 その夜の事件は、ネオナチの集団が トルコ人の観光客に暴行を加えるというもの。 夫と妻とその娘が機嫌よく歩いていたら、 いきなり棍棒のようなもので殴りつけられるのだった。 そこに主人公の男が通りかかる。 男も暴行を受け、顔面を殴打される。 その一味の一人が彼の弟だった。 男は顔から血を出しながら自らの携帯電話で救急車を呼び、 そのトルコ人の家族を助けることになる。 そこからトルコ人の娘と男のプラトニックな恋愛が始まる。 国家間の軋轢を超えて、彼女は男に会いたいと思う。 それは少女の夢なのかも知れない。 男はそこからある希望を彼女に見出す。 黒木メイサに似た彼女は倉本聰も絶対好きになるだろう。 というか、この映画の脚本自体が倉本聰的でもある。 トルコ人の娘の親は彼と会うことに反対している。 そして彼女は約束の1日前に両親と一緒にトルコに帰ることになる。 男はそこから再生への道を歩み出そうとする。 朝まで飲んだくれての帰り路、 道端でおかしな老人に出会う。 老人は彼に荷物運びを手伝ってもらい老人の部屋へ向かう。 そこで彼は、なんだかわけのわからない安堵感を感じる。 いままでになかった安堵感を感じた彼はトルコへ向かう。 僕たちが京都や仙台くらいに行く感覚でいける距離なんだろう。 ボスポラス海峡のいかにもトルコらしい場所に男がたたずんでいるところで映画は終わる。 さわやかでとてもあと味のいい映画に出会いました。 映画祭で認められた作品が、最近は配給が決まらずに 上映の機会が与えられないことも多くなったと聞いた。 いかがなものだろうか? 良質の映画を見ることのできる多様性は、 生物多様性と同じように重要な視点なのではないだろうか?
by haruharuyama
| 2010-11-25 16:00
| 映画
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