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松本尚久2冊目の落語本。 前作の「芸と噺と―落語を考えるヒント」(@扶桑社)は 「en-taxi」の連載などから再録したものだったが、本書は書き下ろし。 なので書くのも大変だったろう。 落語の原理的な話が松本さんの視点できちんと書かれている。 落語の原理を語る人は噺家にはほとんどいない。 立川流の人々は家元の影響か?少し、そうしたことを語る人が多いような気がするが 原理的なところまで突き詰めて考えることはしんどいことであり、 大体の人が考えるのを止めてしまうのだろう。 そういえば、NODA MAPの「南へ」で、哲学の不在が現代の問題である。 というようなセリフがあり共感した。 落語の原理を考えれば考えるほど その噺家は演芸の世界から芸術の世界へと足を踏み入れてしまう。 それもひとつの業でありサガである。 立川談志はその先駆者だった。 関西では桂枝雀がそうだったと聞いたが不勉強で本当のところは定かではない。 桂枝雀は、59歳の時に自殺を図りそのまま死んだ。 うつ病があったらしい。1999年のことである。 立川談志の原理本と言えば「現代落語論」というのがある。 これもまだ不勉強で読んではいない。 そういう不勉強な流れから、本書は僕が読んだ 初めての落語の原理書と言える。 本書の帯にはこう書かれている。 「松本尚久、よく落語を識っている、観ている。 で、助かっている。立川談志。」 松本尚久が学生時代に、どうしても呼びたいと思い、 立川談志に学園祭かなにかのイベントに来てもらったのが 直接に立川談志と関係をもった、はじまりだそう。 その後、しばらく間があくのだが、 ラジオの仕事でまた立川談志と一緒になって、 そのイベントというか松本さんのことを、 とても良く覚えていてくれたということを聞いた。 その松本自身は高校生の頃から国立演芸場などに 通って彼の話を聞いていたそうである。 1971年生まれだから1980年代のバブル華やかなりしころ。 僕たちが浮かれていたときに 彼は高校生として、真摯に芸に向き合っていたのだろう。 僕と1回り近く年が違うのだが、話していると落ち着いており、 時には僕よりも大人なんじゃないだろうか? とその該博な知識とともに感心することがある。 本書には興味深いことがたくさん書いてある。 たとえば、落語は物語を語らなくても成立するということ。 「物語」を松本は「すでに終わったおはなしの、現在における語り直し」 という意味として捉えている。 昔の人は歴史の中にこそ語りうるドラマがあったとされていた。 講談などはまさにそう。 講談ものの落語もあるのだが、それは本来の落語的なものではない、 と松本は語る。 落語という喜劇は、ほとんどの場合、 ストーリーがどこにも集束されないで終わり、 話を途中で切り上げても差し支えないと。 これが落語であり過去的なドラマを捨てる代わりに 落語は現在性を獲得しているのだと松本は結ぶ。 落語の中で流れる時間は歴史から切り離れており、 どこかファンタジーの要素もある。 滝田ゆうの漫画のような時間と言えばいいのだろうか? 確かにそのような感じを肌で知ることはあるかもしれない。 ここには本質的な落語の楽しみの一つが現れている。 毎日、寄席に通うというのは そういう感覚を味わいに行っているのかもしれない。 ドラマではなく「はなし=噺」であると。 ドラマチックなものがなくても成立する形式があり、 それがとても現在と切り結ぶのに向いていると松本は分析する。 その本質は「こっけい噺」にあると。 「人情噺」をきちんとやる独演会が増えた今、 極めて落語的と松本が語る「こっけい噺」をたくさん楽しむ会があればいいな、と思った。 松本さんがそうした落語会を催してくれることを期待しつつ。 数々の伝統芸能やオペラや映画、演劇まで足を運ぶ松本さんだからこそ 多彩な視点から落語の本質に切り結ぶことが出来た。 そういう意味でも本書は本当に興味深い論述書となった。 続編が、いまから、楽しみである。
by haruharuyama
| 2011-03-08 08:43
| 読書
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