姜尚中が、「朝日新聞」のオーサービジットの中で
府立寝屋川高校定時制に行って話されたものの記事が載っていた。
とても印象的な内容で僕の中に深く残った。
人を評価するのにいくつかの要素がある。
一つは経験。経験豊かな人の話はそれだけで傾聴に値する。
二つめは創造。凄いクリエーションをする人はその創造に対して評価がなされる。
そして一番大切な評価軸として姜さんが挙げたのが「態度」というものだった。
引用する。
「人は人を評価するときに、どれだけ新しいことを創造したとか、
どんな素晴らしい体験をしたとかいうことを問いがちですが、
本当はそんなことではない」
人間の価値を決めるのは、その人が「周囲にどんな態度を取ることができるか」ということだ。
こういう時代だからこそ、この言葉が沁みた。
こういう時代にどのように生きて行くかを自分で決めていくことはとても難しい。
でも自らの矜持とともに生きて行くことは、
実は一番大切なことなんだよ!ということを気付かせてくれた。
姜尚中はTV番組のコメンテーターとしての印象しかない。
この記事を見て彼の著書を読んでみたくなった。
オーサービジットの記事の中に彼の著作がいくつか紹介されていた。
「母オモニ」(集英社)「悩む力」(集英社新書)
「姜尚中の青春読書ノート」(朝日新書)「在日」(集英社文庫)「愛国の作法」(朝日新書)。
とにかく一番、売れたものをまず読んでみようと思い、図書館に申し込む。
ベストセラーから数年経つと、予約もなくすぐに届いた。
アマゾン並みの早さ。
姜尚中は1950年生まれ。自分とちょうど一回り違う。
同じ寅年である。今年61歳になる。
本書で彼は夏目漱石とマックス・ウェーバーをひもとき
彼らの発言から、「悩む力」の大切さを解き明かしてくれる。
文章は読みやすくこなれており、この文章は万人を惹きつけ、
一筋縄ではいかない考えを優しく説明しようとする。
「苦悩」は近代の自我の芽生えから始まった。
それは、管理されていた人々が自由にしていいよ!
という状況になったから。
それ以前は自ら考えることをしなくても
呑気に生きていけた。
身の回りの環境に合わせて生きるということだけでよかった。
しかし、人間とは面白いもので
自由を獲得することによって
自分がどの方向へ進んでいけばいいのかがわからなくなる。
自分がどの方向に進めばいいのかを
自分で考え答えを導き出していかなければならないからである。
これはこれで大変なことでもある。
自分と言うもの、世界というものを
とことん突き詰めて考え抜かなければならない。
その過程で「悩み」は起きる。
「悩み」の海を泳ぎながら一筋の希望の光を見出すまで
延々と泳いでいかなければならない。
しかし、姜尚中は「悩むこと」は決して無駄なことではなく
むしろ重要なことであると説く。
悩み続けた先に見えてくるものは揺るがない自分の価値であり、
本当に大切なことだと思う。
そこに行きつくと人は強くなれる。
そうなると、表層的なことに惑わされないで生きていける!
そのことを姜さんは本書で伝えたかったのだろう。
シンプルだが実行は難しく時間もかかる。
そして、これは哲学である。
考え抜き何らかのものを見出すこと。
哲学の先には何があるのか?
ということを「金」「知識」「青春」「信じること」「働く」「愛」「死」「老境」
などのテーマを通じてわかりやすく語っている。
コンパクトにまとめられた貴重な書である。
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