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茨木のり子ば現代詩人。 エッセイなども書かれていたのでそれを読んでいたという印象だけが残っていた。 後藤正治がこうして彼女の生涯を1冊の本にまとめてくれた。 評伝文学というのが個人的にとても好きである。 ある人物がどのように生涯を過ごしたのかを知ることに興味がある。 いろいろな生き方や人生があるものだ!といつも感心する。 後藤正治は以前から彼女の詩が好きだったそうである。 「倚りかからず」という詩集の中の題名にもなった詩 「倚りかからず」を引用する。 もはや できあいの思想には倚りかかりたくない もはや できあいの宗教には倚りかかりたくない もはや できあいの学問には倚りかかりたくない もはや いかなる権威にも倚りかかりたくない ながく生きて 心底学んだのはそれぐらい じぶんの耳目 じぶんの二本足のみで立っていて なにの不都合のことやある 倚りかかるとすれば それは 椅子の背もたれだけ 勇気のある言葉です。 この詩を書くことは自己の生き方を規定する決意表明でもある。 こんなことが平気でかけてしまうからこそ 後藤は本書のタイトルに「清冽」という言葉をあてたのだろう。 「清冽」とは清くて潔い。その潔さには多くの勇気が必要とされる。 茨木のおいたちは祖母の実家があった 山形の庄内にさかのぼる。 彼女は旧家のおじょうさんであることがわかる。 大学卒業後、庄内(鶴岡)出身の三浦安信と結婚する。 茨木は医師であった夫と長く、二人暮らしだった。 その夫が早くに亡くなった。 茨木が48歳のことである。 茨木の作風にそこから変化が生まれたと後藤は記す。 一人になることは思索する時間が増えるということも意味する。 その孤独な思索から生まれた詩作はやはり以前とは違う さみしさみたいなものをたたえており、それがまた魅力である。 本書では戦後の現代詩人たちとの交流が描かれる。 金子光晴、吉本隆明、谷川俊太郎、川崎洋、大岡信、石垣りん、 などなど。年齢も違う人たちが詩作というところでつながる。 何かのジャンルにのめりこんでいくとそういった出会いがある。 谷川俊太郎の 「二十億光年の孤独」を久しぶりに読んだ。 1952年刊行、21歳の時の作である。 人類は小さな球の上で 眠り起きそして働き ときどき火星に仲間を欲しがったりする 火星人は小さな球の上で 何をしてるか 僕は知らない (或はネリリし キルルし ハララしているか) しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする それはまったくたしかなことだ 万有引力とは ひき合う孤独の力である 宇宙はひずんでいる それ故みんなはもとめ合う 宇宙はどんどん膨らんでゆく それ故みんなは不安である 二十億光年の孤独に 僕は思わずくしゃみをした 茨木は夫の死後、韓国語を学ぶ。 カルチャースクールに3年間通い続け その後、金先生に個人的に教えを請い ほぼ完璧にマスターする。 語学はいつ始めても遅くはないということが良く分かる。 語学を学ぶことで世界が拡がる。 韓国では、詩についての興味が国民的に高く 詩人はある週のレスペクトをされていると書いてあった。 抵抗詩人と言われている金芝河などの詩は確かにすさまじいと記憶している。 日本では詩作だけで食べていくのは大変なことだろう。 石垣りんなどの事例が紹介されたが、 定年まで金融機関に勤めていたとある。 定年時のことを描いた詩「定年」も印象に残った。 ある日 「あしたからこなくていいよ」 人間は黙っていた。 人間には人間のことばしかなかったから。 会社の耳には 会社のことばしか通じなかったから。 人間はつぶやいた。 「そんなこといって! もう四十年も働いて来たんですよ」 人間の耳は 会社のことばをよく聞き分けてきたから。 会社が次にいうことばを知っていたから。 「あきらめるしかないな」 人間はボソボソつぶやいた。 たしかに はいった時から 相手は会社、だった。 人間なんていやしなかった。 後藤は記す。石垣の詩「表札」を引用して 茨木の「倚りかからず」と通底する精神のありようが伝わってくる。 と。 後藤は茨木の一生に寄り添うように筆を進めていく、 決して奇をてらわなく淡々と記述するその姿は 茨木の「清冽」さと共通する何かがあるかのように感じた。
by haruharuyama
| 2011-05-06 07:33
| 読書
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