大杉栄と伊藤野枝の二人を描いた。
大杉栄は伊藤野枝と不倫関係に陥り、伊藤野枝と再婚する。
その後五人の子供をさずかったのだが、
関東大震災後の混乱した東京で大杉栄は殺されてしまう。(甘糟事件)
彼は左翼運動をしていた、アナーキストである。
この時代では有名な人だった。
公安も目をつけており、右翼も彼の存在を快く思っていなかった。
関東大震災が起きたのが大正12年9月1日。
この日は「防災の日」になっている。
この地震のときにも様々な風評が出たそうである。
そして、その風評は必ずといっていいほどに弱者を脅かす。
大杉栄は大正11年12月、ヨーロッパに招かれた。
ベルリンのアナキスト大会である。
しかし大会が延期を重ね大杉はフランスから出ることが困難になる。
翌年の5月1日のメーデーの日、パリ郊外のサンドニで、大杉は演説をする。
そのまま逮捕され収監され強制帰国に。
7月11日神戸に戻って来る。
この舞台は大杉が戻って来てから9月16日の甘糟事件で殺される前に起きた
関東大震災の日の直前までの1ヶ月半ばかりを描いたもの。
大杉栄は古屋隆太が演じ、伊藤野枝は能島瑞穂が演じる。
古屋はこの役のために口ひげをたくわえ、大杉の写真とそっくりにしている。
自宅へ大杉が帰って来たところからこの舞台は始まる。
8か月振りに戻って来た大杉を伊藤はどのように向かい入れるのか?
夫婦とは?ということを考えさせられる。
大杉と伊藤の結婚にあたって、
様々な周囲の関係を断ち切って新たに結婚したと言う意味でも、
ある覚悟みたいなものが二人の間にはある。
自分たちが幸せになるための覚悟。
彼らはそのために払った犠牲にも自覚的である。
そういったバックボーンが、
目の前の何もない日常の幸せを強く浮かび上がらせる。
これは、別役実さんがおしゃっていた「無常観」というのにつながるのだろうか?
大杉と伊藤は人生を疾走する。
しかしその束の間の休息がここで描かれる。
だからタイトルが「走りながら眠れ」なのか?
東日本大震災のその後はいまだにつづいており、
いつになったら日常が戻るのかわからない状態が続いている。
そういう時期だからこそ、こうした激しい時代の変化の中で
瞬間的におだやかで二人が睦まじく交流している瞬間が
とても貴重なものであると実感できた。
大杉のセリフにこんなのがあって驚いた
「もうすぐ地震が来る」
このセリフは一体どういう意味を持っていたのだろうか?
9月1日の関東大震災の予言なのか?
その後にやってくる甘糟事件のことなのだろうか?
二人の抱えている大きな不安が
何気ない日常から浮かび上がって来て、後半、切なさがこみ上げて来た。
風鈴の音がアクセントを添える。
今年の夏は、風鈴と扇風機で過ごすことを余儀なくされるのだろう。
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