妻が日曜日の朝だけやっている
見たい映画があるのでとアップリンクという映画館に行ったのだが、
勘違いだったか、その映画「里山の学校」はやっておらず、
朝の9時台に僕たちは渋谷松濤地区で路頭に迷った。
近くの「VELOCE」というカフェに入って考える。
渋谷の近くで何か、ほかの映画をやっていないか?
しかし、13時には新大久保に行かなければならない。
携帯でいくつかの映画を選択し、時間や見たいものの
条件に折り合ったのが「神様のカルテ」だった。
予告篇は見ており、櫻井君と宮﨑あおいが出ている
お医者さんの映画くらいの認識だった。
この二人は、アフラックのTVCMで共演している。
童話「青い鳥」の世界みたいな場所で
二人がピアノを弾いているCM。
CMには猫とアヒルが出てくるが、
映画には猫しか出てこない?
信州の松本や飯田あたりを中心としたロケーションである。
明らかに信州大学生という設定。
櫻井君はそこの医学部を出て、地元信州の地域医療を担う
貧乏病院で過酷な労働をしている。
医師の仕事は本当に大変である。
よく過労死しないなあ!と思えるくらいの労働条件と聞く。
研修医はそれに輪をかけた過酷さであり、
そこを乗り越えていったものが強くて立派な医師になるのだろうか?
それとも、様々な種類の医師がいるのだろうか?
命を扱う仕事はここまで、という限界みたいなものがない。
いつまでもどこまでも、やってやりすぎということはない。
それは教育という現場も同じかもしれない。
「イノチ」とそれを「育てること」というのは
経済合理背などとは無縁のものなのだな!と改めて思う。
看護士がそれに寄り添う。
看護士が寄り添うことによってココロのケアも含めた看護が可能になる!
という希望を込めた医療現場がこの映画では描かれる。
実体はどうなのだろう?
医師も看護師も慢性的に人手不足ということを解消できるものはあるのか?
特に勤務医と病院勤務の看護師の労働をなんとかするといことが、
これからきちんと求められるべきであろう。
櫻井君はいつまでも悩みもがきながら医師を続けている。
医師としての優しさと弱さが同居している。
それが櫻井君演じる医師の魅力でもある。
そこに寄り添う妻がいる。
宮﨑あおい演じる妻はカメラマンでもある。
彼女はカメラを持ち歩き信州の山々を撮影している。
6×6サイズのカメラで撮影するシーンが美しい。
レンズの中のシャッターが開くのがスクリーンに映し出される。
この夫婦は旧い和風旅館をシェアハウスみたいにして
使っているところに学生時代の仲間たちと住んでいる。
学生時代から8年間。
絵描きの原田泰造、
そして学士さまと呼ばれているニーチェの好きな岡田義徳。
この旅館の描写がいい。美術部の心意気を感じる。
映画の軸は末期のすい臓がんで余命6カ月と宣告せれた
元小学校教諭の加賀まりこが櫻井を訪ね世話になり亡くなるまでの話。
そこに櫻井の病院や医師の仲間。シェアハウスの仲間。
そして大学病院のエリートたちの話が交錯する。
静かな佳作である。ココロに沁み入る。
原作の夏川草介は、1978年生まれ。
長野県在住の現役医師。
本作の主人公同様に、夏目漱石を敬愛している。
第10回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー、
同作で、2010年本屋大賞で第2位を獲得。
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