こどもの劇場2012と銘打った本公演。
こども連れがとても多く、公共劇場らしい多様な人々が集まる空間となった。
いまや、コンドルズはNHK出演も果たし、メジャーな集団となった。
40歳すぎのおじさんたちが一生懸命にバカバカしいことをやる。
その姿を見ていると何故か感動をしてしまう。
それを毎回感じる。不思議なものである。
コンドルズのファンは女性が多い、と思っていたら
子どももこんなにたくさん!
お母さんがファンなのか?
でも、上演中の子どもたちの「うふふふ」とか
「ぎゃははは」などの笑い声を聞くと、
ああ、子どもたちも、コンドルズを面白いと思っているんだなと納得。
妙な動きや音などに子どもたちはストレートに反応する。
大人たちと笑う場所が違うのを実感した。
コンドルズはいつも映像とダンスとコントが
うまく織り交ぜて構成されている。
その構成の仕方がうまく飽きさせない。
メンバー紹介の映像で動物園の動物に見立てて
メンバーを紹介するというのがあった。
メンバーは近藤良平の子どもの描いたイラストである。
特徴を捉えているのにびっくり!
近藤良平はコンドルだったのだろうか?
鳥というのはわかったのだがあれがコンドルかどうかが
教養がなくてわからない。
他にペンギンとか白クマとか
たくさんの動物が15種類出演していた。
コンドルズは15人のメンバー。
彼らが、学ランを着こなして踊る姿は完全に定着した。
もはや、何の違和感もないのは、長くやり続けていることの成果!
そして、本公演では、毎回ここにゲストが加わる。
女子高校生?の役で登場したのは安田美沙子。
彼女は小柄でほっそりしているので中学生のようにも見える。
コンドルズと一緒にダンスをするシーンもあった。
彼女が絵本を読む。「赤ずきんちゃん」の絵本である。
赤ずきんちゃんのお話や、
コーラスラインのようなブロードウェイミュージカルの
パロディなどを縦軸に話が進行していく。
お笑い部分は小林顕作の出番、彼のMCなしには成立しない。
小林の話芸に観客がどんどん惹きつけられる。
そして、時々情緒的なダンスが挿入される。
近藤の踊るダンスを見ていると何故だか泣けてくる。
そんな観客が多いのではないか?
最初にコンドルズの強力なファンに出会ったのは12年ほど前だった。
彼女がコンドルズのステージを見て何故だか泣けて仕方がない、
と何度も話していたのを実感する。
コンドルズは人間の全ての感情が
身体を通じて伝わってくる集団である。
それはモニター越しだと感じられない。(TVだとわからない!)
この感覚は、
こうして劇場に足を運ぶことによって始めて成立するものなのだろう。
3月27日まで!
劇場を出るときに近藤良平の下のお子さん
が赤ちゃんなのにきちんとバイバイをして見送ってくれた。
劇場スタッフが笑っていた。
近藤良平の遺伝子恐るべし!