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地人会が解散して、もう5年が経つのだな、と 全員に配られた本公演の小冊子を見て思った。 地人会新社の主宰は渡辺江美さん。 彼女一人だけで始められたと書かれていた。 これからも応援していきたい。 ![]() 地人会はそれまで素晴らしい仕事を毎回見せてくれていた。 それには主宰であった木村光一のチカラと そこにたくさんの関係者の情熱が集まっていたからだろう。 そんなにメジャーではない戯曲や新作戯曲、 また、ベテランの渋い俳優たちで演じる舞台は 一見地味なのだが、そこから立ち上ってくるものは 深くて重くて広くて豊かである。 そういう舞台があるんだということを何度も教えてくれた。 時々、脚本家の山田太一さんなども戯曲を提供しており、 山田ファンとしても嬉しい気持ちになる。 地人会とはそういう集団だった。 その志を受け継ぎ、地人会新社が発足した第1回目の公演である。 初日に伺った。 観劇しているとき、赤坂のこの劇場のすぐ近くのお店で 民主党議員(政界重鎮!)の食事会があったみたいで 劇場を出たら多くの報道陣が店から出てくる 議員たちを取り囲みインタビューをしていた。 各局が群がるようにテレビカメラを向けて 手にICレコーダーを持った記者たちが最前線で取材する という風景を間近に見ることが出来た。 本作の舞台は南アフリカ共和国である。 1970年代の頃、アパルトヘイトという 人種隔離政策が行われていた時代の話。 黒人たちは当時、必ず、身分証明書を持たされ、いつもそれを 呈示出来るように持ちあるかなければならなかった。 労働許可や居住許可などもその証明書に押印される というシステムになっている。 基本的人権というのはどうなっているのか? 好きなところに住んで働くという 自由が彼らになかった。 南アフリカ共和国のアパルトヘイト廃止は1994年だった。 廃止からまだ20年も経っていない。 自分が若い頃こうしたことが 実際にあったという事実を突きつけられる。 舞台では差別の実際が生活者の視点から描かれるので 人ごとで見ることが出来ず身につまされる。 その感覚を通じてその問題をより深く考えるようになる。 この舞台、何と俳優二人だけの芝居である。 最初は嵐芳三郎の一人芝居が延々と続く。 芸達者で弁が経つ嵐は何人もの黒人を演じる。 そこにやって来るのが川野太郎演じるシズウェという黒人。 シズウェはある地方からこの街にやってきて 仕事をしていたのだが、仕事がなくなり 地元の役所からは強制的に戻って来いと言う命令書が来ている。 彼は字を読むことが出来ず こうした非人間的な対応に戸惑っている。 川野太郎の芝居がとてもいい。 味のあるおどおどしたしかし気のいい黒人のオジサンを演じている。 シズウェは人間として何が大切なのか? ということを本能的に知っている。 その本能的なふるまいが観客の心を揺さぶる。 「シズウェが何故死んだのか?」は 実際の舞台を見て欲しい。 とにかく、後半、人として何が大切か? ということを考え続けさせてくれる。 終演後、観客のみんなの顔が 優しい顔に見えてきたのは気のせいだろうか? その劇場を出たら、その報道スクープの現場だった。 5月31日まで。 ![]()
by haruharuyama
| 2012-05-11 11:52
| 舞台
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