ダンスカンパニー東京ELECTROCK STAIRSの第5回公演。
傑作。
いつものことだが、音楽と完璧に合った素早い動きのダンスを
これくらい楽しく見せてくれるカンパニーを他に知らない。
とにかくキュートでポップ。
日本の「カワイイ」文化を輸出しようという動きがあるが
その「カワイイ」世界観、ど真ん中のカンパニーである。
さらに、リリカルな詩情に満ちあふれているシーンもあってキュっとなる。
身体のカタチがものすごい早さで変化し止まりそしてまた動き出す。
ユニゾンで動いていたかと思ったらそれぞれのダンサーたちの動きが
少しずつ、ずれていきそれがあるパターンを作っていく。
見ていてわくわくする。
今度はどんな動きとフォーメーションをしてくれるのか?
目が釘付けになる。
時々、マイクを持って歌を唄ったり、
そしてその歌に合わせてダンサーたちが踊ったりもする。
台詞があったり、短い詩のようなことばに合わせた
あてぶりがあったり。
そう背の高くない主宰のKENTAROの動きがまるでアニメのキャラのようにも見えてくる。
女性ダンサーで一番小さくてキャラだっているのは川口真知である。
くるくると良く動く表情とハスキーな声が魅力的。
ナイロン100℃の犬山イヌ子を何故か思い出す。
ああいったキャラの強い素敵なダンサー。
ダンサーはこの2人を入れて全部で7人。
7人が一斉に素早い動きでユニゾンでダンスをするシーンは圧巻。
このカンパニーのさらに凄いのは音楽を全部KENTARO!が作っているということ。
作曲をしているだけにどういうリズムで
どうなるかが全て入っておりその楽曲に身体が完全にシンクロする
ところまでもっていける身体性がある。
それをこまばアゴラという小さなスペースで凝視出来るのだから
こんなに貴重な体験はない。
ダンスを見るという楽しさを必ずや体験出来るのではないだろうか?
ダンス公演にしては珍しい、11日間公演14ステージ。
通常だと多くても2-3日で終わってしまうダンスの公演。
それをこうやって長期間のスケジュールをとって
見る機会を増やそうとしている勇気ある試みに感謝!
チケット代の2800円は決して高くない。上演時間70分。
20日まで!
また、6月21-24京都芸術センターでの公演もある。