原題は
「Poor Economics-A Radical Rethinking of the way to Fight Global Poverty」
著者はインド人とカナダ人の経済学者。
二人とも現在はMITで教鞭を取りながら研究を続けている。
二人は2003年に貧困アクション研究所を設立。
ランダム化対照試行によって貧困を削減すること目的とする。
その彼らが初めて一般向けに書いたのが本書である。
それを山形浩生が翻訳し2012年4月に
みすず書房から日本語訳が出版された。
現在P&Gなどがインドなどで進めている活動がある。
洗剤やシャンプーなどを小分けして
5円とか10円とかで販売するというもの。
ちなみに、本書の事例は
インドで行われていることを中心に描かれている。
その低額の小分け商品をいわゆる貧困層という
ボリュームゾーンに向けて普及させようとしているのだ。
彼らの一家で一日に使えるお金は1ドルから2ドル以下。
現在1ドル80円と換算したら80円から160円で過ごさなければいけない。
そういう圧倒的なボリュームゾーンの階層が存在しているというのが現実。
では、彼らは、実際にどのような行動を取っているのか?
などを含めて実際に研究された事例が書かれているのが本書である。
本書を通読すると様々な側面で彼らが合理的ではないような
対応をしてしまうということがわかる。
目の前の欲望に忠実に従って生きていかざるをえない現状がそこにはある。
多くの側面からその事実が語られる。
まずは、食べるということ。
彼らはカロリーベースで貧困層が食べるということの
どこに支出しているのか?ということを調べる。
合理的に考えるならばカロリーを少しでも多く摂取できるような
ことに対して支出しているのでは?と学者は考える。
日本でいうと米を買うことに多くの費用を割く
ということになるのだが、
実際は嗜好品的なもの「おいしいもの」に彼らは現金を支出する。
例えば砂糖などの甘いものに!これが現実である。
生理的に考えると、そうした行動も納得できるな
と思うのだが徹底的に合理的な観点から
彼らは論点を進めていくので、それは非合理的なものと見えるのだろう。
決して貧困層の10億人が生きるためだけに食べる、
ということではない。
本書はその他には、医療や教育、生殖、保険、貯蓄、起業、
それのためのマイクロファイナンス、そして政治などに話は及ぶ。
そしていろいろな事例を通じて、
お金のない人々がどのような選択をしなければならなかったのかを解説し、
そこから見いだすことのできる新たな解決の糸口となるものを呈示する。
すぐに解決できる問題ではないが、何らかの努力目標もたいなものが
見えてくるというのは確か。
実際の事実について訳者あとがきで山形浩生が書いた部分を引用する。
「飢えている人でもカロリー増よりおいしいものやテレビのほうを優先する」
「就学率が上がらないのは、学校がないからではない。
むしろ子供自身が学校に行きたがらない。行かせたがらないから。」
「マイクロファイナンスは悪くないが、一般的に言われるほどすごいものでもない」
「高利貸しは悪らつな業突く張りでも(必ずしも)ない」
「途上国に多い作りかけに家は、実は貯蓄手段」・・・・・。
ここから見えてくるのは人間というものの根源的なる性質である。
htmx.process($el));"
hx-trigger="click"
hx-target="#hx-like-count-post-18008277"
hx-vals='{"url":"https:\/\/haruharuy.exblog.jp\/18008277\/","__csrf_value":"afca1c810bd841c762e7f02484759c81f6c7296688d1aa2b1904c60a5e1768d70db667cc3a45fbb9da831b9c1d79bd8ff4511b4395e67b2cdcb2f3cbb1d33943"}'
role="button"
class="xbg-like-btn-icon">