作・演出ブルー・スカイ。
ブルー・スカイと言えば「演劇弁当猫ニャー」である。(随分前に解散している。)
そこの看板個性女優が池谷のぶえだった。
ブルー・スカイはナイロン100℃のKERAにあこがれて演劇を志し、
ナイロン以上の不条理でシュールで乾いた笑いを追求した。
本作は、その意志をダックスープが引き継ぎプロデュースしたもの。
ダックスープという俳優事務所には、池谷のぶえを初めとした
たくさんの俳優が所属している。
その俳優たちを起用してブルー・スカイがシュールな不条理お笑い劇に挑んだ。
決して爆笑するようなものではないのだが、
どこか「変な感じっ」となってくすくす笑いが起きる。
そんな、舞台である。
大体、「モンゴルからの問題です」、と言ってモンゴルの民族服に身を包んだ俳優、
金子岳憲がベートーベンかそうでないか?
などという発想がどこから生まれてくるのか?
魅力的で演技の上手い俳優たちがそれを丁寧に演じてゆく。
「演劇弁当猫ニャー」との大きな違いは俳優力の高さ?
俳優力が高いとやはり面白いのだ!ということが良く分かる。
ある監督さんが、どんな俳優がキャスティング出来たかによって、
その作品の完成度が決まってくる、と。
それゆえ、キャスティングという作業は
とても重要な作業であるということがわかる。
本作は、さっき言った「モンゴルからの問題」みたいな
奇妙なシチュエーションが入りながらも
ベートーベンの半生を追うように構成されている。
ベートーベンの実際のエピソードなんだろう。
そして、ベートーベンの名曲に合わせて
いくつかのエピソードが語られていく。
交響曲第五番の「運命」そして第九番の「歓喜の歌」などが
効果的に使われている。
女優の延増静美のちょっとHな感じとか、
村上寿子の子どもっぽいキャラなんかも楽しい。
濃密で変な空間がこまばアゴラという狭い空間に充満する。
そのような「変な」感覚を味わえる公演が少なくなったいま、
ブルー・スカイの挑戦は貴重な試みである。
小村裕次郎の立ち姿もいい。
良くもこんなに個性的な俳優ばかりを集めているもんだと、
ダックスープという事務所には驚いた!(W)
26日まで!
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