明るい僕らの未来編。脚本、佃典彦、演出、中屋敷法仁、音楽、斉藤ネコ。
俳優総勢、39名!原発ミュージカルとでも言ったらいいのか?
本作は20年ほど前に佃典彦がチェルノブイリ原発事故に触発されて
書いたものを、東日本大震災とそれに伴う福島第一原発の
事故に合わせて大幅に書き替えたもの。
今回、流山児は企画プロデュースに徹し、
演出を若き中屋敷に一任した。
以前から中屋敷と流山児は親交があったらしく。
中屋敷が大勢の俳優をどのようにして動かしていくのか?
にとても興味をもった。
ここではいくつかの世界が並行して描かれる。
放射能を避けるために地下に潜り隠れながら生活を行う
小学2年生の集団とその教師。
津波で流された息子の帰りをひたすら待ち続けている女=舟虫。
原子力安全基準委員会のリーダーと織員たち。
そして年齢不詳のカリスマ東京都知事の女性、石原都知事(女性!)と
彼女を取り巻く女秘書たち。
そして高レベル核廃棄物を月に棄てる事になり、
その運搬人と核のゴミ月面管理センターの職員をしている三人姉妹。
さいごに、元東京中央電力社員が使用済み燃料棒を持ち出し核のテロを起こそうとする男。
名前は沢田。
アフタートークで中屋敷さんが言っていたのだが、
この沢田という名前は映画「太陽を盗んだ男」の
沢田研二に由来するらしい。
また、月面の三姉妹はチェーホフの「三人姉妹」の名前、
オーリガ、マーシャ、イリーナという名前がつけられている。
作家の佃典彦のイメージがどんどんと拡がっていったのだろう!
それらの事象を
どのように収拾させていくのだろうか?
と不安になるのだが、それは、ミュージカルのいいところ。
ミュージカルナンバーを唄うことによって、
何となくストーリーを感じられてしまう!
音楽はあの斉藤ネコ!
「あまちゃん」の音楽を作っている大友良英といい、
こうした実力派の渋い人選が主流になってきているのか?
劇中の音楽の歌詞はこんな感じである
「大地は大きく揺れて津波が覆いかぶさる
14時46分昨日のことのように
14時46分身体に沁み付いて」
みたいな。
先日の朝日新聞で池澤夏樹が「終わりと始まり」というコラムの中で、
人間(ホモサピエンス)ともうひとつの人格(ホモX)との共生は可能か?
というテーマで原発問題について書いていた。
ここでいうホモXとは法人のことである。
法人は資本を増やすことが一番の目的になる。
しかし、人間はそれだけではない。
倫理観が法人に持ちえるのか?
ということについて池澤夏樹は疑問を持ち警鐘を鳴らす。
そして本作ではその法人を
原子力安全基準委員長や石原都知事が個人として演じる!
彼らは人間ではない!ということを
中屋敷はアフタートークの中で言っていた。
池澤は言う。今の時代は個人に比べて法人の力があまりにも強くなった、と。
自然との共生を今後わたしたちはどのようにしていくのか?
を考えさせられた舞台だった。16日まで!
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