「あたらしい働き方」っていったいどんなん?
結論から言うと、ここで言う「新しい働き方」ができる人とは
経営者的な考え方ができ自ら考え行動し、その行動を自ら律し、
仲間たちと高いレベルで仕事をやり続けられる人のことを言う。
こういった人は以前からいて、彼らは
起業家や経営者になっていたと思うのだが、
それが今の時代においては新たな会社にそういう人たちが
集まって高度な頭脳労働集団となっている組織が増えて来ている。
高度なレベルで仕事をすることができる人たちなのでそこには自由が与えられる。
自由の代わりに背負わなければならないのが責任というもの。
その代償を背負う覚悟がある人はいつ会社で仕事をしてもいいし、
自分が大切だと思う場面では仕事を放りだして別のことをすることができる。
そうしたことができる環境を作ることによって
さらに彼らは新たなアイデアを発見しやすくなるだろうし、
その充実した生活を通じてさらに高いレベルで仕事を達成することができるようになる。
そういった志向の人たちにとっては「あたらしい働き方」のできる会社はとても魅力的。
ただしセルフマネジメントが出来ない人たちにとっては、こうした会社はとても居心地が悪い。
そしていたたまれなくなって会社にいられなくなる。
そうした会社がもっている働き方の暗黙知までをも察知して
働くことのできる人たちだけがこうした働き方をすることができると本田直之は説く。
本田さん自身明治大学を出たのち、米国の大学院でMBAを習得し、
企業の経営にかかわる仕事をされている「レバレッジ仕事術」などの
ベストセラーになった本をお書きになったので知っている方も多いだろう!
いまはハワイで半年、日本とそれ以外で半年というような「ノマド的」な生活をされている。
まさに「あたらしい働き方」を本人自らが実践されている。
本書はその本田さんが先端的な「働き方」を採用している18社を取材して、
その概要を具体例とともにまとめたもの。
本書で書かれた大づかみの概論を冒頭でまとめてみた。
チームラボの猪子さんの会社などの具体例が興味深い。
そして、こうした企業は必ずしも、総労働時間が短いわけでなく、
給料がべらぼうに高いわけでもない。
彼らが求めているのは自由に発想出来て自らのプロジェクトを起こし、
実行できるという裁量とやりがいがあるというところ。
彼らはそこに大きな魅力を感じているのではないだろうか?
面白い!と思うことと会社の仕事がリンクしそれがやりがいにつながり、
そのやりがいを達成するための障害を取り除くために会社が協力する。
取材社は、スタンフォード大学d.school、エバーノート、IDEO、インストラクタブルズ、
キックスターター、ネットアップ、パタゴニア、セールスフォースドットコム、
ホワイトストラタス、ザッポス、カヤック、Sansan、スタートトゥデイ、チームラボ、
ディー・エル・イー、Plan・Do・See、Liverty、ワークスアプリケーションズ。