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反戦へ向けての作家たちの感情が静かに伝わってくる。 第1次世界大戦の引き金となった旧オーストリア領(現、ボスニア)サラエヴォで 起こったオーストリア皇太子暗殺事件を企てたテロリストたちの物語。 史実を参考にしながらも、脚本家の古川健の創作がかなり入っている、 と折込のチラシの中に書かれていた。 が、劇団チョコレートケーキらしく その表現はシリアスでリアリティに満ち溢れている。 本当に、こんな状況だったのでは?という空気に劇場内が満たされる。 その事件を起こした7人の若者たちの中で 唯一生き残った男2人の回想からこの舞台は始まる。 戦後となった現代と1914年が交互に描かれる。 テロリストたちは社会を少しでも良くしたいという理想に燃えている。 その理想は果たして理想なのか? これから国境や国家の垣根が低くなって、将来的にはそのような概念がなくなるのでは という現在、 国家や民族などを守ることにどれだけの価値があるのか? という逆説的な提示がなされる。 民族や国家のために自らの命を差し出す覚悟でいる ということにどれだけの価値があるんだ!と。 親は、そんなことのために子供たちを育ててきたのではない!と思うだろう。 子供たちはそんなことで親が亡くなってしまうなんて!と思うだろう。 しかし、現実に目を向けると、第二次大戦後ユーゴスラビアの建国後、 チトー大統領が亡くなると 1990年代にそこで紛争が起き、 ユーゴスラビアが分裂しボスニア・ヘルツェゴビナ紛争が起きた。 こんな事実を思い出すと こうした問題は簡単には解決できないのだ!ということも。 そして紛争が起きるのは隣同士の場合がほとんど。 国家間の利益を巡っての紛争、あるいは民族間の紛争が 同じ場所にいるという地勢的なことによって起きるのだ! とこれを見ていて改めて思った。 理想に燃えた若き実行犯でもあるテロリストたちに協力しているのが軍人である。 軍人たちも同じような理想を持ってセルビア民族を自立させようとしている。 軍人も古くからの役割であるが軍人とは何者なのか?を考えた。 そして、本作などを見ると、軍人たちは決して好戦的な人々ではないということもわかる。 戦争とは国益同士のぶつかり合い。 それを実行しようとする意思は「政治」という観点が入るから。 本作では 軍人は政治的なことには介入しないという立場のものと、 政治的になっていく軍人が対比的に描かれる。 今、読んでいる本「<世界史>の哲学」(大澤真幸著)(@講談社)の中に 中国では昔から軍人は権力を持たず、官僚にそれらのことが委ねられていたことを読み、 本作の下りを見て、同じだなと思った。 そして、そこに、ややこしく介入してくるのが旧ロシア帝国のスラブ主義工作員(いわゆる、スパイ?)。 なぜ、彼が、というのは大きなネタバレになるのでやめておくが、 15日で上演が終わったので ちょっとだけ言うと、これが1917年のロシア革命につながっていくのか? と思いながら見ていた。 1914年、数発の銃弾が発射されたことによって、 微妙なパワーバランスの上に成り立っていた欧州国家群が そのバランスを崩し、世界大戦という紛争に突入していく。 その微妙なバランスというのは世界が大きく変化するタイミング と同調するかのようである。 そうして、これって今の日本の状況にも似てないか?と思わせる。 熱い理想を高く掲げすぎることのよって、平和が保たれなくなるということを 私たちは果たして学習していたのか? ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
by haruharuyama
| 2014-06-16 10:08
| 舞台
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