第三舞台の代表作とも言える本作は鴻上尚史が22歳!の時に書いたもの!
22歳!って大学生やん!
なんでこんなのが、その年齢で書けるのか?
最近、どんどんと私たちの精神年齢が実年齢と比較して
下がってきているように思えてならないような気がしていますが?
みなさんはどう感じておられますか?
本作には「2014」という年号が書かれている。
観て、大いに納得。
初演時の「朝日のような夕日をつれて」を鴻上さんは現在に置き換えて
大きく翻案している。まったくの新作と言ってもいいほどだ。
おもちゃ会社の人たちが出演し、その設定に
ベケットの舞台「ゴドーを待ちながら」の要素が加味されたという骨格だけ残している。
初演当時のおもちゃ会社はルービックキューブが爆発的な人気となっていた。
そして、いまは「パズドラ」のようなスマホ用のゲームや、
子供向けには「妖怪ウォッチ」である。
こうした現代の要素が今回の舞台にはたくさん取り上げられている。
SNSやインターネット用語がばんばん出てくるのもいい。
そして、鴻上さんはそれらの登場によって失ってきたものも知っている。
その引用を見ていて、あ、この感じいいなあ!と思った。
パロディや引用をしてそれを笑い飛ばす!
そういった演劇が最近少なくなってきたような気がしている。
デジタル時代インターネット時代となって、いままで以上に、
さまざまな著作権などの権利に関してが厳しくなり、
演劇の制作者たちがそうした引用などを行わなくなったのでは?
音楽などはDVD化などを踏まえて、著作権のない
オリジナル楽曲を使うケースなどが増えている。
そして制作者たちはそれが普通のことだと思うようになる。
鴻上さんはこの舞台で、ほんとうにそれでいいの?
というアンチテーゼを提示しているように思えてならない!
その勇気とやっちゃおうという遊び心、
そうしたむちゃくちゃな自由さが演劇という表現の持つ素晴らしいものなのでは?
舞台上での俳優たちのアドリブも含め、
いましかできないことをその時その場で体験する。
俳優と観客たちがその場で共犯関係になる!
ということを演劇を見る際に良く言われるが、
本作は、その原初的な魅力を再発見させてくれる。
そもそも、そうしたやり方が面白く、ばかばかしいと思える
大人たちがいることが嬉しい。
55歳になろうとする俳優たちがそれを熱演する。
体力の限界に挑戦している男たち。
第三舞台の創設からのメンバー大高洋夫、小須田康人。
そして、40代前半となった芸達者な藤井隆。
ミュージカルにも多く出演しているバタ臭さがその魅力ともなっている
30代前半の伊礼彼方。
そして、柿喰う客のメンバーでもある、怪優とも言える若き20代の玉置玲央!
以上、5人の男たちが紀伊国屋ホールの中を駆け回る。
第三舞台の大きな魅力でもある群舞のシーンもある。
入場料が高いかな?と思われる方もいるかもしれないが、
それを上回る豪華な予算をかけたさまざまな工夫が凝らされている。
80年代のわけのわからないエネルギーを豪華に予算をかけて
2014年に移植して舞台にのっけてみました、というもの。
観客からは大拍手が起き、カーテンコールが鳴りやまなかった!
演劇の祝祭性と現在性と本当の自由さが良く出ている舞台となった。
紀伊国屋ホールの50周年らしい試み!
24日まで!その後、全国を巡回し、9月12・13の東京での追加公演も決定!


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