大竹しのぶと宮沢りえの競演。そこに段田安則が!
というものすごく豪華で濃そうな舞台が実現した。
演出は蜷川さん。蜷川さんの右腕の井上尊晶が演出補についている。
以前、宮沢りえは、大竹しのぶを継いでいく女優になるだろう!と書いたことがある。
あれから10年は経っただろうか?
演劇界で大竹しのぶと宮沢りえと言えば、正真正銘の大女優である。
その二人を同じ舞台でとたくらんだシス・カンパニーの北村明子プロデューサーの
度量も大変なものである。
清水邦夫の戯曲ながら蜷川さんは初演出という。
新宿時代に清水邦夫とべったりと活動していた蜷川さんなのに?と思った。
調べてみると、1969年に上演された「真情あふるる軽薄さ」(蜷川幸雄演出)から
、蜷川らと結成した劇結社「櫻社」が解散する(1974年)まで、蜷川演出と組んで
反体制的な若者を描いた作品で人気を集める。
と書いてあり、本作が上演されたのが1978年。
清水邦夫自らが立ち上げた「木冬社」での上演演目だったらしい。
そういえばシス・カンパニープロデュースで
以前「楽屋」というこれもまた豪華な女優共演の舞台も
清水邦夫の舞台だったことを思い出す。
清水さんは妻が松本典子という女優なので俳優とか女優について
何か感じているところがあったのだろう。
本作にもそうした清水邦夫の傾向が反映されている。
段田安則は舞台俳優。
「オセロ」の上演が始まる前の
楽屋からこの舞台は始まる。
照明によって透過するような壁の素材を使った中越司の美術が素晴らしい。
いつも思うのだが蜷川演出の豪華な舞台は
美術・照明・小道具・衣装などがきちんとお金を掛けられていている。
さらにこのキャスト。
貧乏くさない演劇から、本物の価値が見えてくるのだ!
というようなことを蜷川さんが朝日新聞の連載で書いていて、
それを実践し続けられていることを単純に凄いと思う。
その楽屋に入ってくる元女優で段田の妻である宮沢りえ。
しかし、世間も宮沢本人も女優だった
彼女の方が圧倒的に才能豊かであると感じているという設定。
以前、山口百恵と三浦友和が結婚して山口が引退したときに、
その才能の落差!みたいなことを言われたことがあったが、結局
三浦友和はその後、素晴らしい俳優となっていく。
長く続けることで獲得できることは必ずある。
この舞台はそんなことは語らない。
才能のある元女優と壁にぶちあったってしまった俳優をしている夫が
20年ぶりに療養という名のもとに段田の実家の土着的な田舎の村に戻ってくるお話である。
そこは理髪店である。
この理髪店の女主人が大竹しのぶ。従業員として西尾まり。
客や地元の人に山崎一、中山祐一朗、そして、立石涼子など。
さらに平岳人や満島真之介などが出演しており
こうしたキャスティングが出来るシス・カンパニーのプロデュースがすごい!
その理髪店は奇妙な理髪店で段田と大竹はいったいどういう関係なのか?
この村はどういう村で、どんな人々がいるのか?
ということが徐々に見えてくる。
その設定の大胆さと物語の荒唐無稽さについていけるかどうかが
この舞台の評価を大きくわけるのではないだろうか?
清水邦夫はこの舞台を通じて女同士のドロドロの戦いを描きたかったのだろう。
女の中に誰もが持っている母性と女性性。
その相反するものを男たちはどのように求めているのか?ということが描かれる。
そして、こうした土着な村では濃くて狭い人間世界が形成されてくる。
「サンプル」の松井周や「トラッシュマスターズ」の中津留章仁などが描く
世界観にも似たものが1978年に描かれていた。
戦前の体験と地方の土着性が残った奇妙な世界がそこに拡がる。
そして、やはり大竹しのぶと宮沢りえの演技には感心する。
本作ではこの「演じる」ということにも言及される。
休憩15分入れて約2時間15分。9月30日まで。


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