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今回、作・演出の中津留章仁が扱うのは格差と貧困問題。 「トマ・ピケティ」の「21世紀の資本」も劇中に登場する。 いつも、熱いメッセージが中津留の舞台からは溢れかえってくる。 こんな舞台をやっている若手はそんなにいないのでは? 特にこうした社会派のメッセージ性の強い演劇をやるところは ほんとうにトラッシュマスターズと燐光群くらいではないか? (※ 劇団チョコレートケーキはちょっとシリアスの描き方が違うし。 笑いの内閣、は興味があるが未見。) そういう意味ではオンリーワンな劇団と言ってもいいのかも知れない。 舞台は東京のどこか?だろうか?ある大手外食産業でアルバイトから 正社員になった男、とその上司と同僚。 正社員になると残業がつかなくなり、その代わり賞与が査定によって支給される。 ギリギリの人数で回しながらコスト効率を上げて、 本当にギリギリの効率性を求めて運営しなければならないという 厳しい現状が見えてくる。 これってブラック企業じゃないか?と思うのだが、 企業側はそんなことは言わない。 そもそもブラックかそうでないかの線引きは難しいし、 白いものもある瞬間に黒くなる。人間だってそう。 ある外食産業のレポートなどの資料を丹念にあたって 今回の戯曲を書いたのだろうか? 正社員になった男の住んでいるアパートの近くに公園があり、 そこにホームレスの人たちが住んでいる。 家が貧乏で大学にいけず日雇いをしながら「抵抗詩人」になる 夢を持ち続けている若者。 大学で経済学を教えていた初老の元教授。 自らの株式投資の失敗で財産を失い、ホームレスに。 空き缶の回収をしている男性、 彼は黙々とただ日々働いている中年の男。 アパートには正社員になった男の姉が居候している。 高知に嫁いでいったのだが、その家を出て離婚をしようとして 子供を千葉の実家に預けて、職探しをしている。 姉は高知出身の夫と東日本大震災の被災地の災害支援活動で出会った。 格差が拡がり、富める者は富める、 しかしそれは1パーセントの人でその人たちが多くの富を所有する。 ピケティの本にもその格差が拡がることが指摘されており そうした格差社会に突き進むところで様々な問題が出てきている。 その問題に正面から向き合い、登場人物たちはガチで語り合う。 こんなに熱く語る人たちがたくさんいる社会は現実にはないのかもしれない。 中津留もそれはわかった上でこうした問題点をあぶり出し その葛藤を拡大して舞台として私たちの前に提示しているのだろう。 プロテスタント演劇とでも言うのだろうか? 労働組合が支援して「演劇鑑賞団体」などを作っていたという 日本での歴史的な経緯もあり、演劇にはそうした反体制的なものがあるというのも確か。 しかし、いまの時代にそれをやっている劇団はそう多くはない。 派遣社員の雇い止めや組合の結成から専務との交渉、中間管理職の動向、 そして家族や男女の問題、などなどが、貧困という問題を通じて語られる。 この演劇、実はどこにも勝者はいない。 そんな資産家は登場しない。 専務ですら会社の大きな方針を伝えるだけの人である。 それは彼がそういう立場だから。 では、勝者は幸せなのか?と考える。 資産があることの安心感はあるだろうが、それ以上のものはあるのだろうか? とも考える。 年収が600万超えると幸せ指数はそれ以上いくら収入が増えても変わらないそうだ。 労働して稼ぐというのは、そんなところがあるのかも知れない。 いろんなことを考えさせられる2時間40分。 休憩なし。トラッシュマスターズとしては観客に優しい時間ですね。 林田麻里が登場していなくて残念だった。 15日まで。
by haruharuyama
| 2015-03-08 09:23
| 舞台
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