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古川さんが宣伝会議のWEBマガジン「アドタイ」に連載されていた 「脳の中の金魚」がものすごく好きだった。 芸術を語りながら広告を語る。文化を語りながら広告を語る。 古川さんのお書きになる文体がとてもシャープでかっこいい。 この連載が本になったらいいのになああ!と思っていたら、 古川さんが宣伝会議から本を出されたことを知った。 9月上旬に早速、購入したのだが図書館で借りた本を先に読むようにしていたら 買ってから2か月も経ってしまった。 で、読み始めると、むちゃむちゃ面白い。2日で読んだ。 引用される事実などが興味深いものばかりなのだ。 古川さんがクラシックやオペラ、そして落語や文学などなどに造詣が深いのは知っていた。 が、本書を読むと哲学や思想の引用がたびたび登場する。こんな、ジャンルも! 最近、思うのだが、ものを深く考える仕事をする人は哲学的な考察をすることになり、 そうしている本人も哲学的なものに興味がいくのではないだろうか? と思うのだがどうだろう。 フランス思想の研究者であり武道家の内田樹さんにも似た。 そうした人に大きな魅力を感じる。 古川さんは、カンヌライオンズ・国際クリエイティビティ・フェスティバルの審査員を 何度もやられている。その経験も含めてのグローバルで大きな視点が 本書の中にはたくさん詰め込まれている。 良く、広告関連の本で 大きな文字で印刷され薄っぺらいものが多いなあ という印象があるのだが、 本書はぎっしりと情報が入っておりおなか一杯になる。 そして、とっても知的好奇心を刺激する。 特に前半部分(第1章~第2章)が白眉。 クリエイティブ・ディレクターの仕事をこれだけ抽象化して わかりやすくまとめられたものを他に知らない。 そして、このクリエイティブ・ディレクターの仕事って あるプロジェクトを運営したり会社をマネージメントするような すべての方に共通することなんだな!ということが良くわかった。 だからこのタイトルなんだということをおおいに納得。 自分に置き換えて考えた。 では、自分の立場でどのようにアイデアで課題を解決するのか? を考え続けよう!とそんな気持ちにされてくれる。 広告業界に絞ってもこの10年、2005年あたりから広告代理店の仕事が 大きく変わってきていると古川さんは語る。 そしてリーマンショックが2008年に起き、2011年東日本大震災が起き、 今では、幅広くいろんなことを考えながら クリエイティブ・ディレクターは仕事をしていかなければならない! ということがわかった。 以前は面白いTVCMを考えたりできればそれで良かったものが、 いまは、本当に多様な人材と関わりアウトプットをしなければならない。 そしてそれってとても面白いでしょ!と。 そのために企業やブランドの哲学をとことんまで突き詰め、論理化する。 そのロジカルシンキングがまずあり そのプラットフォームの上でクリエイティブスタッフと打ち合わせしながら 最良の解決策を探していく。 プラットフォームが論理的だからこそ、その基盤の上で 自由な発想の羽を拡げることができる。 そして、古川さんの凄いところは、そのアウトプットをする上で 論理では語れない感覚的なクリエイティブジャンプが絶対に必要であると 確信されていること。 そこの高みに行くのには正解が見えないという事実も正直に語られている。 ただ、その高みを目指すという目標を立てるのが クリエイティブ・ディレクターでもあると。 深い芸術に対する理解があるからこその感覚。 後半は優れた事例の紹介をされている。 広告代理店とコンサル会社はまったく違う業態だと言う。 その、最大の違いは最初から最後の最後までお付き合いをするところ。 実行をちゃんと行うということ。 その実行=エクゼキュ―ションがアイデアの次に大切になるのだと。 この言葉は制作会社のすべての人に向けられた言葉だと思った。 また、古川さんが電通社内で行われている「New School」という 次世代のクリエイティブ・ディレクターを育てるという社内研修の講座が とても面白そうだった。 大阪大学でアンドロイドなどを研究されているロボット工学者の 石黒浩先生をこの学校に呼ばれたそうである。 そこからマツコロイドが世に出た。 今やマツコ・デラックスとマツコロイドを知らない人はいないのでは? その後の、ペッパーの事例なども面白かった。 これから人工知能などのテクノロジーを理解することも クリエイティブ・ディレクターの仕事の一つになるのだろう。 最後にとても印象に残ったのが、 ある専門性を持ったクリエイティブ・ディレクターが集まれば最強の集団になると。 そう、専門性を磨くことも同時に大切なのだ。 2015年9月5日発行。
by haruharuyama
| 2015-11-05 08:55
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