2年ぶりに見ることが出来た「ハイバイ」。
今や人気でチケットが取れにくい。
今回は、当日券をゲットすることができた。
岩井秀人の描く自らの家族の舞台。
岩井は自らの家族のことについて何度も演劇作品にしている。
強烈すぎる消化器外科医だった父親とそれに寄り添ってきた精神科医の母親。
兄と姉と岩井秀人という三人兄弟。
彼らがこの強烈な父親の下でどうやって生きて来たかということが描かれる。
2014年に岩井のお父様が亡くなられたらしい。
肺癌の末期だったのだがそれでも切除手術を希望し、
手術後切除した部分がうまくつながらず自らの自然治癒力で
修正することができないまま肺炎となり多臓器不全で亡くなった。
その時の医療不信に向き合うということが横の糸で描かれながら、
この強烈な父親と母親が知り合って子供が生まれ、
そして酔って子供たちに不条理なことを言い暴力をふるう父親と
そこにいつもいる母親を描いた過去の挿入シーンが縦の糸となって、
この「夫婦」という舞台は紡がれている。
自分の父親との関係を思い出しながら見ていた。
自分の父親とは喧嘩ばかりしており決してまじりあうことはなかった。
そうして僕の父親は僕が大学3年の時、父親が59歳の年に脳溢血で
あっけなく死んでしまった。
あっという間に葬式が行われ、そして、死んでから
初めて父親のことを客観的に見られるようになって
30歳を過ぎた頃に「しょうがないなあ」と赦すことができたのかもしれない。
ココロの底に何らかの澱みたいなものが残ってはいるのだが、
少なくともそうすることによって自らをも赦すことができたのではないかと思っている。
自らが赦すことを行わないと、自分も赦されない。
本作でも岩井秀人が
2014年の父親の死を経て、
こうした創作を通じて、父親の存在を赦し、
母親との岩井さん的には不思議とも思える夫婦関係を
肯定できるようになったのかも知れない。
その経緯が本作を見るとストレートに伝わってくる。
特にエンディングの
「腹腔鏡手術」について母親が語るシーンを見てそう思った。
いつものメンバー父親役の猪俣俊明、姉役の鄭亜美、兄役の平原テツ。
そして、母親を演じる山内圭哉。自身の岩井秀人を演じる菅原永二。などなど。
丁寧に稽古されたことが良くわかる。
作・演出の岩井も出演している。
岩井自身も俳優としてとてもいい。
本広監督の映画「曲がれスプーン」の「細男」などは秀逸だった。
そして、そんな岩井が本作の中で俳優のマネージャーから
電話がかかってくるシーンを挿入した。
その事務所の俳優と普通に仕事をしたいと思っている岩井。
公演前日に仕事が入った時には何とかして欲しいと
事前に電話をしてくるマネージャー。
公演前日には稽古があって、何とかするのは難しいという岩井。
お互いの緊張関係が高まっていき、
俳優が間に入ることによってとりなされていった。
演劇だけで生活をしていけない現実と、
その前提で俳優事務所(芸能事務所)を回していけないと考えている
マネージメントサイドとの軋轢。
純粋な芸術的行為と考える作家としての岩井と、
俳優を仕事として商売として考える事務所との関係を
ストレートに描いた問題提起のシーンだった。
この問題はどうやったら解決できるのだろうか?
演劇の持つ根源的な魅力と、対極にある商業主義的な考え方。
どこでそのバランスを取っていくのか!を考えさせられた。
120分。2月4日まで。

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